国内女子ゴルフ開幕間近 札幌出身の政田夢乃が2年目で初の開幕戦「初優勝できるように」
今季の目標を記した色紙を手に笑顔の政田=撮影・西川薫
タイや宮崎で合宿し入念に準備
2025年の国内女子ゴルフツアーが、3月6日から沖縄・琉球ゴルフ俱楽部(6610ヤード、パー72)で開幕する。北海道勢の注目は、プロ2年目で初めて開幕戦から参戦する札幌出身の政田夢乃(24、なないろ生命)。オフはタイや宮崎で合宿を行うなど、入念に準備を進めてきた。今年1月には公式サイトとオフィシャルファンクラブを発足。道新スポーツデジタルでは、初優勝を狙う期待のヒロイン候補に意気込みを聞いた。
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昨季のベストプレー賞に輝いた若きショットメーカーが、スタートダッシュを決める。昨年11月の最終予選会(QT)で堂々の9位。今季の前半戦出場権を獲得した。初めての開幕戦に「去年は前半戦に出られていないので、知らないコースばかり。イチからという気持ち。優勝したい気持ちはあるんですけど、一打一打頑張って上位に行けるように。シーズン通しては、初優勝できるように頑張りたい。優勝できれば、どの試合でもすごくうれしいんですけど、一番は地元の試合で優勝したい気持ちは大きい。特に『meijiカップ』は頑張りたい」。まずは2月28日から沖縄県内で開催されているチャリティーマッチで、独特の芝を攻略するヒントを探る。
開幕直前に宮崎合宿で最終調整した政田=本人提供
主催者推薦出場でチャンスつかみ中盤戦の出場権ゲット
ルーキーイヤーの昨季は、シンデレラガールのような活躍ぶりだった。23年のプロテスト合格後のQTは1次で敗退し、昨季は同ランク147位で開幕。レギュラーツアーに出るには同ランク35~40位が必要で、下部ツアーに出場して腕を磨きながら、年間8試合権利のある主催者推薦出場の機会を待った。すると6月に主催者推薦で出場したデビュー戦のリゾートトラストレディスでいきなり8位。シード選手を除くポイントランキングで30位に食い込み、中盤戦の出場権を獲得した。
過密スケジュールに体が悲鳴 体調不良から学んだこと
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一方、毎週の移動とラウンドの連続に、体が悲鳴を上げた。3週連続の出場となった7月のミネベアミツミレディス北海道新聞カップの最終日。体調不良を押してプレーを続けていたが、ホールアウト後、我慢しきれずにその場にうずくまった。「最初は頑張ってたくさん練習したりしても、それが疲れにつながって、あまり成績が出なかった時期があった」。それからは移動日の月曜日をできるだけ休養日に充てるようにしたところ、8月のNEC軽井沢72では優勝争いを繰り広げ、自己最高の2位。そこから13試合連続で予選通過。「休みも大事なんだっていうのを学びました」。半年以上に渡る長いシーズンを戦い抜くペース配分をつかんだ。
宮崎合宿中に青島神社を訪れた政田=本人提供
海外挑戦は「考えてない。日本で頑張りたい気持ちが強い」
最終的にレギュラーツアーと下部ツアー合わせて26試合に出場し、2500万円を超える賞金を獲得。メルセデスランキングは57位で、シード入りの50位には届かなかったが、「私でも優勝争いできる、という自信につながった1年だった。たくさん優勝して強い選手になるのはもちろんですけど、小さい子たちから憧れられるような選手になるのも一つの夢」。近年、続々と海外挑戦する選手がいるが「今はあまり考えてないですね。日本で頑張りたい気持ちが強いので」と、国内のファンには朗報だ。
今季も見られる大成さんときょうだいタッグ
このオフには、利便性を考えて拠点を千葉から羽田空港近郊に移した。さらにイベントなどに引っ張りだこの過密スケジュールの合間をぬって、友人とタイへ1週間の強化合宿を敢行。バンコクやパタヤを拠点に5ラウンド。「33度くらいあって、すごくあったかかった。結構、振れているな、という感じはありましたし、その中でも、もっと振れるように、と意識して取り組んでいたので、結構スイングスピードは上がったかな」と手応えを得て帰国した。沖縄入りの前には、昨年8月のニトリレディスでキャディーバッグを担いだ弟の大成さん(北海学園大3年)と宮崎で合宿。前哨戦となるチャリティマッチで今季初めてバッグを担ぐ。政田は「今年も何試合かは予定してます。クビにならなければですけど(笑)」。今季もきょうだいタッグに注目だ。
右肩には今季から新たなスポンサーが増えるなど、注目度は上がっている政田=本人提供
公式ファンクラブ発足1カ月で会員数500人突破
1月5日には、オフィシャルサイトとファンクラブを発足した。「去年は個人で応援団みたいな感じで立ち上げてくれる方が多くて、まとまりがなくなってしまって。私的にも応援してくださる方に恩返しというか、何かイベントとかプレゼントとかできればいいな、って」。発足1カ月ですでに会員数は500人を突破。今季の開幕へ向け、人気もさらに上昇中。正確無比なショットで、大応援団の期待に応えて見せる。
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