交流戦最初のカード・ヤクルト戦に先発する上原「自分の役割をしっかり全うしたい」
今季1軍で3試合0勝2敗と結果残せず 4月16日西武戦後はベンチで涙
大型サウスポーが、交流戦の先陣を切る。日本ハムの上原健太投手(29)が、30日にエスコンフィールド北海道で行われるヤクルト戦に先発する。今季は1軍で3試合に先発しながら0勝2敗、防御率5・40と結果を残せず、4月27日に1軍出場選手登録を抹消された。約1カ月ぶりに巡ってきたチャンスへ向け「自分の役割をしっかり全うしたいという気持ちだけです」と、並々ならぬ決意を込めた。
味わった悔しさを糧に、2軍で腕を磨いてきた。左腕は今季2戦目の先発となった4月16日・西武戦で五回途中降板。2死満塁のピンチを迎えた場面で首脳陣から交代を告げられ「先発で5回も投げられない。去年と全く一緒だし何も変わってない」と強く自分を責めた。ゲームから降りると、ベンチ内で大粒の涙を目に浮かべた。
「苦し紛れの投球が続いていた」 2軍で変化球の精度にこだわり投球を模索
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2軍降格後は変化球の精度にこだわり、投球を見つめ直した。「(1軍で)3試合投げてみて、やっぱり勝負できる球がなかった。苦し紛れの投球が続いていたので、そこをどうにかしようと取り組んできた」と決め球となるフォークなど、あらゆる球種を操る術を探ってきた。2軍戦では3試合計13イニングを投げ8失点と浮き沈みはあったが「ほんのちょっと良くなったと思う」と、一定の手応えをつかんだ。
対戦相手のヤクルトは現在、1引き分けを挟み10連敗中と元気がない。とはいえ昨季セ・リーグ連覇を達成した王者に対し、上原は「いつ爆発するか分からない打線。優勝しているチームで間違いなく力がある。相手の状態関係なく、自分のやるべきことを気を付けながらやっていきたい」と最大級の警戒心を払った。
「同じ失敗をしてはいけない。やらなきゃいけない」
ドラフト1位で入団し、早くも8年目。一戦、一戦が正念場のマウンドになることを自覚している。「前回よりも余裕がないし気も張っている。今年も早々と代えられて降板してきた。同じ失敗をしてはいけない。やらなきゃいけないと、ずっと考えています」。背水の陣を敷き、結果だけを追い求める。