ファイターズ
2023/05/30 06:00

《ハム番24時》5月29日

 交流戦の時期になると思い出す。セ・リーグの主催試合ではDHがなく、投手も必ず打席に入る。普段はバットを持たないため、構えがややぎこちなく映るケースもある。ただ、ごくまれに野手顔負けのスイングを見せる投手がいる。

 それが上原だ。2018年6月18日の広島戦。福井からマツダスタジアムの右翼席へプロ1号を放り込んだ。当時は「大マグレ」と謙遜したが、一定水準を超える身体能力、技術がなければ、1軍で本塁打は出ない。後に球団幹部に聞いた。この一発が、二刀流挑戦を打診する一つの契機になった―と。

 先発を担う30日のヤクルト戦は日本ハムの主催開催。現状、打席に立つ可能性は低そうだ。上原は登板が決まった際の行動に触れ「一応(ホームかビジターか)確認しました。まずは投げるチャンスをもらえた。そのうち、打席に立てればいいな」と穏やかに笑った。

 イースタン・リーグでは「5番・投手兼DH」で出場するなど、二刀流の予行演習を進めている。2軍の打率は.231。5年前のような驚愕(きょうがく)アーチが飛び出す日を、楽しみにしている。

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