札幌FW金健熙 約1カ月ぶり実戦トレーニング復帰
■5月31日、札幌ドームサブグラウンド
北海道コンサドーレ札幌は31日、6月3日の柏戦(三協F柏)に向けて、戦術練習や11対11などで調整した。4月23日の福岡戦(札幌ドーム、2△2)の試合中に負傷し戦列を離れていたFW金健熙(28)が、この日の11対11で負傷後初めてプレー。順調な回復ぶりをアピールした。
「痛さがまだ残っているので、気にしながらプレー」
好調・札幌攻撃陣に、また1人頼れる男が帰ってきた。左膝内側側副靭帯の損傷および右足関節の捻挫によって戦線離脱していた金健熙が、約1カ月ぶりに実戦形式のトレーニングに復帰した。「コンディションは少しずつ上がってきてはいますが、負傷した部分の痛さがまだ残っているので、気にしながらプレーせざるを得なくて」。まだ100%の状態とまではいかないものの「復帰はしているので、あとは監督が(判断して)やるという状況です」と、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督(65)からのGOサイン次第では次節の柏戦で復帰する可能性もある。
試合終了後、担架で運ばれる
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
福岡戦で相手DFとの空中での競り合いで相手の膝が自身の左膝に接触し負傷した。さらに別の選手に右足を踏まれたことにより右足首まで痛めてしまった。それでも「痛かったんですけど、交代枠も使い切っていたし、自分以外のみんなも戦っていたので少しでも助けになれれば」との思いで耐え抜き、試合終了までプレー。終了のホイッスルと同時に座り込んで起き上がることができず、担架に乗せられピッチを後にした。
金健熙離脱後のチームはリーグ戦6試合を戦って4勝2敗と勝ち点を伸ばすことに成功。「離れている間、成績についてはよくやってくれていて感謝しています」。攻撃陣は6試合計16得点をマークするなど破壊力が際立った。そのチームをピッチの外から見て、「自分が入ったら、どういうプレーをすればチームの助けになるのかを考えながら試合を見ていました。チームが良かった試合で(小柏)剛とか(浅野)雄也がやったように、自分も同じような動きをしていかないといけないなって思ってました」と、好調な攻撃陣の勢いに乗り遅れないよう、イメージトレーニングを行ってきた。
浅野、小柏のスピードに金健熙の高さが加われば
その一方で、自身に課せられている役割もしっかり認識している。ここまでMF浅野雄也(26)やFW小柏剛(24)といったスピードタイプの選手がけん引してきた札幌攻撃陣だが、鹿島戦(3日、札幌ドーム、0●1)や名古屋戦(27日、札幌ドーム、1●2)は長身CBが相手ゴール前に陣取って守備を固め、その牙城を崩すことができずに屈した形となった。そういったチームと今後対峙する際には強さと高さを兼ね備えた金健熙の存在は必要不可欠だ。「自分が競って、剛とか雄也を走らせたりというプレーもできたんじゃないかと想像していました。他の選手からもそういう言葉をもらっていたので、そういうプレーをしていかないといけないかなと思いました」。
今後の戦いに向けて「長いこと戦列を離れていたので、残りのシーズンはケガ無く戦ってチームに貢献できるよう頑張っていきたい」と意気込む金健熙。他の選手には無い持ち味を武器にバリエーション豊かな攻撃陣へと変貌させていく。