■５月３１日、札幌ドームサブグラウンド

　今季から北海道コンサドーレ札幌の背番号６を背負うＤＦ中村桐耶（２２）が、次節の柏戦で対戦する背番号６の〝前任者〟に対して闘志を燃やす。

全体練習後、延々フィジカル強化メニュー

　この日の全体練習終了後、他の選手たちが自主練習を終えて順次ピッチを後にしていく中、中村は最後まで残って、大塚俊介フィジカルコーチ（４１）指導の下、１時間近くフィジカル強化メニューに励んでいた。「高卒で入団してから週１で下半身のメニューを俊さん（大塚コーチ）にお願いしてやっていたので、そこの継続で。だんだん負荷を上げてますけど、いつも通りですね」。筋トレや体幹トレなどを行い、最後のメニューはサブグラウンド横の丘に設置された長い階段を片足で駆け登る、見るからにハードなトレーニング。「宮の沢では（長い階段が無いため）できないのでたまには。使った筋肉を動かさないといけないので、そういった意味ではいいトレーニングになりました。それで去年から（体の）キレの部分は上がっているので継続していきたい」。地道な強化を続けていくことでレギュラー奪取へ繋げていく。

今季移籍の高嶺朋樹とマッチアップ

　柏戦の注目は、何と言っても今季札幌から移籍したＭＦ高嶺朋樹（２５）の存在だ。札幌Ｕ－１８の後輩で、背番号６を受け継いだ形となった中村も「この人が対戦相手というのは、正直ちょっと嫌なところがありますね。強さもあるし、自分で打開できたり展開できたりするので。相手にすると結構嫌な選手ですね」と警戒心を見せる一方で、「やられたくないなっていうのはあります」。先輩に対して一歩も引くことなく真っ向勝負を挑む。

「前任の６番には簡単にやらせないで僕がしっかり活躍したい」

　昨季の公式戦では、本職の中村を差し置いてボランチの高嶺が左ＣＢでスタメン出場する試合が８試合あった。「（高嶺が）去年、僕のポジションに降りてきたりしていたので。そういう意味では『俺がいるぞ』というのを示すいい機会。絶対負けたくないです。前任の６番には簡単にやらせないで僕がしっかり活躍したいです」。〝新旧６番対決〟を制し、チームの内外に『札幌の背番号６といえば中村桐耶』を力強くアピールする。