逆輸入ルーキー加藤豪 デビュー5戦連続安打も猛省「きょうは守備のことしか考えられない」
■交流戦3回戦 ヤクルト5ー0日本ハム(6月1日、エスコンフィールド北海道)
七回に右中間ツーベース 清宮の持つ日本記録までマジック「2」
日本ハムの加藤豪将内野手(28)が1日、エスコンフィールド北海道で行われたヤクルト戦に「5番・二塁」で先発出場。先頭で迎えた七回の第3打席で右中間へ二塁打を放ち、デビュー戦から出場5試合連続安打をマークした。ドラフト制後(1966年以降に入団)、新人のデビューからの連続試合安打は清宮が2018年に記録した「7」が最長。快記録更新が見えてきた。
九回の第4打席で中前打 左投手と今季初対戦
衝撃的な2本塁打から一夜明けても、勢いは止まらなかった。5月25日の1軍初出場からコンスタントに安打を放ち、即戦力の名に恥じぬ活躍を見せている。九回の第4打席では今季初めて左投手と対戦。田口のスライダーを鮮やかに中前へ運んだ。5点ビハインドの展開でも最後まで勝負を捨てず、打率を・389まで伸ばした。
3本の内野安打を許し一塁へ変更 「自分の守備はまだまだ」
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だが、試合後は浮かない表情だ。快音を連発する一方、守備では悪送球を犯すなど先発・加藤貴をもり立てることができなかった。「今考えたら『5試合ヒットが出ているのか…』ぐらいで、あまり気にしていないです。きょうは守備のことしか考えられない。きのうはヒーローインタビューなのに、きょうはこんな(気分が晴れない)感じ。これが野球ですね」と反省の言葉ばかりが口を突いた。
自らのプレーが許せなかった。この日は二塁内野安打を3本許し、四回には一塁へのポジション変更を命じられた。「アメリカでは結構守備がうまいっていう評価で、2021年には138試合連続エラーなしっていう記録もあった。けど日本に来て、自分の守備はまだまだだと思っている」。アメリカとは異なるボールを扱い、グラウンドにも慣れていない。名手といえど、順応には時間がかかりそうだ。
仲間、その家族をも背負う守備 こだわりは人一倍
守備に対する思いは人一倍強い。その理由を、加藤豪は「バッティングがダメだと自分が痛いだけ。でも守備は加藤(貴)さんの記録にもなる。記録になると来年の契約に関わるし、来年の契約を考えると家族にも影響する。そこまでプライドを持って守備をしている。きょうは負けと同じぐらい悔しいです」と語った。多くの重圧をあえて背負い、グラウンドに立ち続ける。