札幌MF金子 同期・高嶺との対戦心待ち「練習とは違った緊張感の中で本気の勝負ができる」
■6月2日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
3週間ぶりに宮の沢白い恋人サッカー場でのトレーニングを行った北海道コンサドーレ札幌は、アウェー柏戦(三協F柏、19時キックオフ)を翌日に控えた2日、11対11などで最終調整を実施。練習終了後、敵地へ向かった。
前節でキャリアハイのシーズン7得点に並ぶ
前節の名古屋戦(札幌ドーム、1●2)でプロ入り後初の2試合連続ゴールを決め2021年にマークしたキャリアハイのリーグ戦7得点に早くも並んだMF金子拓郎(25)。同期入団の柏MF高嶺朋樹(25)が待つ敵地のピッチで自身の記録を更新するゴールを決め、チームを勝利へと導く。
日程発表で「朋樹と対戦するのが非常に楽しみ」と話す
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ついにこの時がやって来た。今季のJリーグ日程が発表された1月20日、チームを代表して報道陣の取材に対応した金子は『対戦を楽しみにしている選手は?』との質問に、「朋樹と対戦するのが非常に楽しみです」と、同期入団し3年間共に札幌で戦った戦友の名を挙げた。それから約4カ月半。いよいよ待ち望んでいた直接対決の時を迎える。
その一戦を翌日に控え、「もちろん朋樹とやるのはすごく楽しみ。初めて違うチームでJ1の舞台で戦うので、練習とは違った緊張感の中で本気の勝負ができるのが非常に楽しみです」と心境を口にする。現在も頻繁に連絡を取り合っており、この前日にも会話を交わした金子と高嶺。別のチームになっても相変わらず仲は良いが、試合となると話は別だ。「(対戦相手として)嫌ですけど、向こうも(金子を)嫌だと思っているんじゃないですか。お互いプレーは分かっているので、互いに嫌だと思う中で上回っていけるように頑張りたい」。金子の全力を高嶺にぶつけて、同期対決を制する。
昨季、柏にシーズンダブル食らう
昨季リーグ戦は2連敗。ホームは1-6で大敗し、アウェー(0●1)では金子が前半途中に左膝を痛めて負傷退場。そこから約1カ月半の離脱を余儀なくされた。そのとき以来となる敵地での試合。「個人的にはケガをして、チームも負けてシーズンダブルを喫したので非常に悔しかった。今年は絶対にこっちがシーズンダブルをしてやり返そうという気持ちをみんなが持っていますし、絶対に負けたくない気持ちが強いので、そこを試合で表現できればいいと思っています」と、昨年の悔しさを晴らすべくチーム一丸となって柏から白星を奪い取りに行く。
「いつも通りのプレーで勝利に貢献できたらいい」
名古屋戦の後半40分に決めたゴールで21年に達成したキャリアハイの7得点に並んだ。前回は出場35試合目での到達だったが、その記録にわずか15試合で肩を並べる驚異的なペース。柏戦では3戦連発の自己新が期待されるが、「もちろんゴールは常に狙っていますし3戦連発できたらいいけど、そこはあまり意識しすぎずに。ゴールでもアシストでも結果をつくるために自分がやっていかないといけないと思っているので。いつも通り自分のやるべきことをやってチームの勝利に貢献できたらいい」と強調するが、今季7ゴール4アシストの金子がいつも通りのプレーをすれば、きっと新記録は樹立されることだろう。
「連敗を絶対にしてはいけない。次で勝ち点3を取らないともっと離されてしまうので、上位に食らいついていくために勝つことを絶対条件にしてやっていきたい」。プロ4年目を迎えてチームの中心選手としての自覚も芽生えている背番号9が、その左足でチームをけん引し再び上位戦線に浮上させる。