逆輸入ルーキー加藤豪 清宮に肩を並べた デビューから7試合連続ヒットの日本タイ記録
■交流戦2回戦 日本ハム2ー3巨人(6月3日、東京ドーム)
ホームランで快記録を飾る 7戦4発と長打力発揮
軽々と快記録に肩を並べた。日本ハムの加藤豪将内野手(28)が3日、東京ドームで行われた巨人戦に「3番・二塁」で先発出場。1点ビハインドの四回に右翼席へ同点ソロを放ち、デビュー戦から続く連続試合安打を「7」に伸ばした。
鋭いライナー性の打球は、勢いを落とすことなくスタンドに飛び込んだ。「(弾道が)低かったので入らないと思って二塁を狙ってました。伊藤のために何とかしたかった」と価値ある一打を振り返った。デビューから、わずか7試合でホームランは早くも4本目。確実性とパワーを兼ね備えた打撃は、ファイターズ打線に欠かせない武器となっている。
個人記録は二の次 加藤豪が求めるものとは…
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メジャーを経験した実力を、結果で証明し続けている。ドラフト制後(1966年以降に入団)、新人のデビューからの連続試合安打は清宮が2018年に記録した「7」が最長。「大好き」と語るチームメートの記録に追いつきながら、試合後はどこか浮かない表情だった。
「記録は良いことですけど、個人的な記録って全然うれしくないので、あまり考えてないですね。きょうは負けて、自分も良い場面で打てなかった。そっちの方を考えています」
好敵手からの本塁打に手応え マイナー時代に対戦経験のあるグリフィンから一発
この日、本塁打を放った相手先発のグリフィンとは、アメリカ時代に何度も対戦経験があった。「すごく抑えられていて向こうがずっと勝っていた。ようやく一発打てて良かったです。結構、仲が良くて(試合中に)『ナイスバッティング』と言われました」。マイナー時代にしのぎを削ったライバルに一矢報い、確かな手応えを得た。
常に足元を見つめる 好結果にも油断や慢心は皆無
異国で順調なスタートを切ったが、慢心は一切ない。選手の入れ替えが激しいマイナー時代の経験があるから、いつだって緊張感を忘れない。「トリプルAって毎日、違う選手が上がったり下がったりしてくる。一球一球をすごい大事にしないといけない。今、自分には相手のインフォメーションがいっぱいあるけど、向こうには全然ない。正直、こういう結果が出て当たり前」と、おごらずに現状を分析する。
「向こうも研究してくる。ここで油断すると追いつかれてしまうので、できるだけ前に前に行って考えないと。脳、頭の作戦で勝ちたいと思います」。過酷な環境を生き抜いてきた男は、ハングリーに勝利だけを追い求める。