投打で躍動の北山 バット磨いて〝願掛け〟 3勝目&2安打2打点
■交流戦3回戦 日本ハム10ー3巨人(6月4日、東京ドーム)
プロ入り後最多101球で7回3失点 打っては第1打席でいきなりタイムリー
日本ハムの北山亘基投手(24)が4日、巨人戦(東京ドーム)に「8番・投手」で先発し、プロ入り後最多101球を投げて7回3失点で3勝目。「期待しないでほしい」と話していたバッティングでも、二回の第1打席にプロ初安打&初打点を挙げるなど2安打2打点と躍動した。
ファーストスイングで同点打 大学1年以来のヒット
一塁ベース上で両手を叩き、うれしそうに、はにかんだ。二回2死一、二塁で迎えたプロ初打席。「意外とボールが見えましたね」と、カウント2ー2から相手先発・松井が投じた5球目・148キロ直球に食らいついた。
ファーストスイングで、遊撃手の横を抜ける左前適時打。京産大1年の関西選手権以来という安打をマークし「僕、(打席での)記憶が高校野球で止まっている。コンパクトにイメージしてバットを出したら当てられるかなぐらいの気持ちで。それにしても、やっぱり(打席で見るボールは)すごかったですね」と目を丸くした。
バットを磨き気持ちを込めて臨んだ一戦 六回にも適時打
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試合前の〝願掛け〟が効いた。登板前日の3日、松ヤニが付いて汚くなっていたバットをアルコールでキレイに拭いて磨いた。「道具はちゃんと全部、磨く派なので。バットもちょっと気持ちを込めて磨いたら、良い感じになりました」。3点リードの六回には無死二、三塁で中前へポトリと落ちる適時打。「たまたま良いところに落ちてくれてラッキーでした」と振り返った。
今季途中に中継ぎから先発へ転向。交流戦で巡ってくるであろうプロ初打席に備え、「苦手」というバント練習に多くの時間を割いていた。「バント来るなーと思ってたんですけど、(きょうは)全部振る機会だった」と苦笑い。その成果は発揮できなかったが、「バントより振れる方がうれしいです。良かったです」
投球面でも課題克服の1四球 さらなる飛躍に意欲
本職のピッチングでも、課題の与四球を「1」に抑えるなど熱投を披露した。「やっぱり100球近くなってくると、(体が)しんどくなってくるっていうのはあった。今後はもっともっと体を強くして、タフなピッチャーになれるようにしっかりやっていきたいなと思います」。投打のヒーローは、充実感を漂わせつつ、球場を後にした。