野村 BiSHの「諦めること諦めて」を胸に復活の3ラン
■交流戦3回戦 日本ハム10ー3巨人(6月4日、東京ドーム)
2試合ぶりのスタメンで豪快弾 新庄監督の助言効いた
悔しさをバットで晴らした。日本ハムの野村佑希内野手(22)が4日、巨人戦(東京ドーム)に「6番・三塁」で2試合ぶりにスタメン出場。花咲徳栄高(埼玉)で同期だった相手先発・松井颯投手(22)から、5月10日・ソフトバンク戦以来の一発となる左越え6号3ランを放った。
いつもはクールな若武者が、珍しく感情をあらわにしていた。前日3日の同戦はスタメン落ちし、チャンスで代打起用されたが、2打席連続三振に倒れていた。試合前、新庄監督にかけられた言葉は「リラックスして笑顔で」。その指示を忠実に守り、「打撃練習中もなるべく笑顔でしようとか、気を楽にしていきました」
高校の同級生から追撃の一撃 「良いきっかけにしていければ」
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2ー1の三回2死一、二塁の場面では、指揮官に「頬を上げなさい」と助言され打席へ。高校時代に同じ投手として切磋琢磨した相手先発右腕の147キロ直球を左翼スタンドへ運んだ。当時は野村がエースで、松井が控え投手。「1軍の舞台で対戦できて本当にうれしく思う。良いきっかけにしていければいい」と喜びもひとしおだった。
背を押されたBiSHの楽曲 サイン入り色紙でも激励された
開幕から任されていた4番を外れ、6番での起用が続く日々。ファンを公言する女性6人組ユニット「BiSH」の楽曲に元気をもらっている。本拠地で打席に入る際の登場曲には、「諦めること諦めて」のフレーズに共感し、「PAiNT it BLACK」を使用。結果を残せず、苦しい時、その歌詞が背中を押してくれる。
5月中旬には、うれしいサプライズがあった。知人を通し、BiSHのサイン入り色紙が届いた。全員の直筆サインと共に「〝PAiNT it BLACK〟 流してくださって ありがとうございます。あきらめること あきらめましょう!!!」とメッセージがしたためられていた。激励の言葉をもらい、大感激。「諦めることを諦めて、もがき苦しんで戦います」と決意は新たになった。
東京ドームで一足早くファンを沸かせた
この日の舞台はくしくも、6月29日にBiSHが解散ライブを行う東京ドームだった。BiSHファンは〝清掃員〟と称される。野村が塁上の走者をキレイに一掃し、一足早く4万818人が詰めかけた球場を沸かせた。