清宮がついに実戦復帰 記録更新の加藤豪に「もっと打って」
■イースタン・リーグ9回戦 巨人3ー6日本ハム(6月4日、鎌ケ谷スタジアム)
約1カ月ぶりの実戦 2打数無安打も「やっぱ楽しいですね」
好調なチームにさらなる朗報だ。左脇腹の筋損傷で離脱していた日本ハムの清宮幸太郎内野手(24)が4日、2軍巨人戦に「5番・三塁」で先発し、約1カ月半ぶりに実戦復帰を果たした。予定通り2打席で交代し、無安打に終わったが「やっぱ試合は楽しいですね。思ったよりボールも見えていましたし、まあまあだったと思います」と充実感をにじませた。
豪華対決に沸くスタンド 巨人エース菅野と真っ向勝負
スター対決に、鎌スタが沸いた。相手先発は実績十分のエース右腕・菅野。「本当にラッキーでした。臆することなくいけたと思います」と、好投手との対戦を好機と捉え、久々の打席に向かった。二回の第1打席は右翼後方へ強烈な打球を放ったが、惜しくも右飛。五回の2打席目は詰まった三飛に打ち取られた。それでも、「1打席目のような打球をヒットにしなきゃいけないなと思いますけど、悪くはなかったと思います」と一定の手応えをつかんだ。
好調スタートを切った中での離脱 「もったいないな」
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頭に浮かんだ言葉は「もったいない」だった。4月20日のロッテ戦で左脇腹を痛め、同22日に出場選手登録を抹消された。今季は開幕から中軸を任され、17試合で打率・288、1本塁打、9打点と上々の成績を残していただけに、悔しい離脱となった。
「チームに申し訳ないですし、せっかく調子も良かったので、もったいないなと思いました」
無駄にしなかったリハビリ期間 さらなる進化を期した
それでも鎌ケ谷では気持ちを落とすことなく、前向きにリハビリに励んできた。「けがをする前よりも成長して帰りたいと思っていました。けがをしてしまった原因を改善しないと、またやってしまうと思うので、そこをしっかり自分の中で重きを置いてやってきた。体のバランスを見直すことができて、良い期間だったのかな」。ストレッチの時間を増やすなど、再発防止を最優先に体を見つめ直した。
自身の記録を塗り替えた加藤豪を称賛 尊敬の念も抱く
仲間の活躍がモチベーションだ。4日の1軍巨人戦(東京ドーム)で、加藤豪がデビューから8試合連続安打を記録。ドラフト制導入後、新人のデビューからの連続安打は自身が18年にマークした7試合が最長だったが、更新された。
「記録は抜かされるためにあると思っている。向こうは先輩ですし、もっともっと打ってくれって感じです」と笑顔を見せ、「(加藤豪は)すごく良いメンタリティーを持っているし、頭が切れる。それがプレーに結びついているなと思います」と尊敬のまなざしを向けた。
本塁打量産の万波にも刺激 「チームの力になりたい」
1学年下の万波は、現在パ・リーグ本塁打王。「もっと打ってくれっていう感じです。やっぱりテレビで、両リーグホームラン王対決とかってテロップが出ているのを見ると、格好良いなと思いますし、チームを引っ張っているなって思う。自分も早くチームの力になりたいです」と闘志を燃やしている。
オールスター出場にも意欲 試合後には積極的にファンサービス
2年連続のオールスター出場も、まだ諦めていない。現在はファン投票でパ・リーグ一塁手部門の2位につける。「(1位の)頓宮さんが打ちまくっている。でも復帰して、できるだけアピールしたいなと思います。やっぱり出たいですし、投票するのはファンの人たちなので、ファンの人たちに喜んでもらえるプレーをしたい」。この日は試合後、積極的にファンサービスを行い「きょうサインを書いた人たちには全員、投票してもらいます(笑)」と冗談めかした。
1軍復帰へ着々 患部の状態は「全然、大丈夫」
次回は6日の2軍DeNA戦(横須賀)に出場予定。患部の状態は「全然、大丈夫です」と万全を強調した。完全復活まで、あと少し。慎重かつ迅速に、1軍復帰を目指していく。