《天皇杯相模原戦前日》ここ数年2回戦は勝ち上がるけど3回戦で敗れることが
■6月6日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
-対戦相手の相模原を率いるのは、かつての教え子である戸田和幸監督
戸田は広島時代に私の下でプレーしていた選手であり共に戦った仲間で、本当にすばらしい選手であったというのは間違いない。解説者を経て監督として相模原で仕事をされているが、パスサッカーをしコンビネーションも多用する、すばらしいチームをつくっているなと思う。我々と似たような攻撃的なパスサッカーをするチームを彼は指向して、監督としてそういうチームをつくり上げていると思っている。
監督としても才能があると私は思っているし、サッカーのことをよく知っている人。今はなかなか結果が出ていないが、リスクを負って攻めるサッカーをするチャレンジの中でミスが起こって、それで失点してなかなか結果が出ない状況が続いているのではないかと思う。ただ私は彼のやっていることの方向性は間違っていないと思うし、攻撃的なチーム、パスサッカーをするチームをつくって結果を残していくにはやはりある程度時間は必要ということだ。そういう時間が必要なチームづくりの中で、どれだけクラブが彼に理解を示して支えてあげられるかはわからないが、彼がトライしていることは私自身は非常にいいトライをされているのではないかと思っている。
-普段のリーグ戦とは異なり、一発勝負のトーナメント戦
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カップ戦、特に天皇杯ではサプライズの結果が毎回起こる。格下のチームはモチベーションも高く、失うもののない戦いなので思い切ってできる試合。そういう中で勝って当たり前の格上のチームにとって難しいゲームになることが非常に多い。私も明日のゲームは非常に難しいゲームになると想定しているし簡単なゲームにはならないだろう。しっかりチームとして明日のゲームを勝ち上がるために全力を尽くすだけだ。
ここ数年の天皇杯に関しては、2回戦は勝ち上がるけど3回戦で敗れることが我々によくある結果。とにかく天皇杯は勝ち上がってなんぼの大会だと思うので、何とか自分たちが上に上がっていけるように1試合1試合を戦っていくだけだ。
-柏戦後のTVインタビューでの「Das ist Sapporo.(これが札幌だ)」という言葉が話題に。今後もああいうサッカーを見せたいか
毎試合ああいう試合をするのは難しい(笑)。結果的に前半をああいうスコア(3-2)で折り返したが、内容的には私が見てきた中で一番いい前半かなぐらいの出来だったと思う。我々が狙いとする攻撃が全てはまったというぐらい、うまく相手を崩したシーンがたくさんあったと思うし、しっかり決めることももちろん大切だが、あれだけの形をつくって相手がどうしようもなく止められないような状況はなかなかつくれるものではない。
うちの選手はゴールを目指す意識が非常に強いが故に、ときどき自分のゴールにも入れるんじゃないかと思うシーンがある(笑)。柏戦の4失点中2失点ぐらいは自分たちであげたような失点かなと思うが、まあこの間のゲームは7点取ったということでいいですか(笑)。そういう意味でも札幌は興味深いということでいいですかね。