鳥栖戦は前節のようなボールも人も動くサッカーでプレッシャー回避《河合CRC竜の眼》
H.A.Cチームキャプテンとして北海道ならではの魅力を発信したい
6月7日に発表があったが、北海道の自然環境から生まれるアクティビティ、食文化、歴史文化を、SNSを通じて国内外に発信する活動を行う「HOKKAIDO ADVENTURE CLUB」(H.A.C)が発足し、チームキャプテンとして活動することとなった。北海道にはまだまだ知られていない、いいところがたくさんある。いろいろな方々と交流して仲間を増やし、北海道ならではの魅力をコンサドーレを通して日本の方だけではなく海外にも発信していきたいし、コンサドーレとの試合を観戦に来るアウェーサポーターの皆さんにも、北海道を楽しんでもらえるきっかけとなるような記事を発信していきたいと思っている。
5―4で勝利したアウェー柏戦前半は失点以外パーフェクト
3日のアウェー柏戦(5〇4)の前半の戦いは、失点してしまった部分を除くとパーフェクトだったと言える。ボールの運び方だったり、試合の進め方というところは、今季の試合の中でもすごく良かったという印象を持った。ボールも動かせていたし、人も4バックの布陣で臨んだ相手に対して、一番嫌なポジションを取れていた。攻守の切り替えも速かったし、ほぼほぼボールを奪われずにペナルティーエリア内に進入できていた。前半だけで13本のシュートを放ったが、枠内シュートも非常に多く、ボックス内での質、精度というところは、近年に無いぐらい高くなったと感じている。
チーム2得点目となった前半18分のMF駒井のシュートはすばらしかった。MF荒野の縦に速いサイドチェンジから、MFルーカスがつないで駒井にボールが渡ったが、駒井はタイミングよく走り込んでいったし、ボールタッチもすばらしかった。相手DFも何枚かいた中で、2人で崩しきれたというのも、ミシャさんが言う、危険なタイミングで飛び込んでいくというところを体現できていたのではないだろうか。
速い攻めというと、前半31分のFW小柏のチーム3得点目も、DF田中駿のパスカットから始まり、小柏がつないで、MF浅野がシュートまでやりきったことで、生まれたもの。今までは浅野がもらったあたりでペースダウンして、スローになってしまっていたところだと思うが、しっかり最後までやりきるというところも、今季の違いだなとみていた。
減らせる失点はあったはず いろいろな対策もできる
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ただ失点に関しては、自分たちのミスで取られているシーンが多く、減らせる失点はあったはず。ゲーム運びというところは、やはりまだまだ課題かなという感じはする。4失点目のセットプレーのシーンもちょっとしたズレではあるが、ズレるのがわかっていれば、いろいろな対策もできるはずなので、この教訓を次に生かしてほしい。
あきらめずに最後までゴールを目指す姿勢が決勝弾を生んだ
後半アディショナルタイムに追い付かれてしまったものの、あきらめずに最後までゴールを目指すという姿勢が、田中駿の決勝ゴールを生んだと思う。田中駿と駒井、MF宮澤のトライアングルの関係が非常に良く、すばらしい崩しだった。
最初は宮澤がオフサイドラインから出ているなという印象を持っていたので、オフサイドフラッグが上がったときには、宮澤と田中駿が崩れ落ちたリアクションと同じくらい崩れ落ちてしまった。ただ、DAZNの解説をしていた福田さんの「ちょっと際どいですね」というようなコメントを聞いて、半信半疑で見てみたら「出てないじゃん」と。正式な判定が下るまでの瞬間は、すごくドキドキしていた。
札幌を出て行った覚悟を見せていた柏MF高嶺
この試合には、今季札幌から柏へ移籍したMF高嶺が出場していた。プレー面では闘志をむき出しにしていたし、小柏に強く行くシーンもあり、札幌を出て行ったというところの覚悟を見せていたのは、プロとして賛同できるところ。戦う姿勢を出してきたというところからも、成長した姿を見せたいという気持ちがすごく伝わった。
試合後、札幌のゴール裏へあいさつに行ったときも、ブーイングは受けたと思うが、やっぱり見ていても選手にも愛されているし、サポーターからも拍手があった。札幌で育った選手なので、今後も彼のことは応援していきたいと思っている。
鳥栖はハードワークできるチーム 100%のコンディションで臨んでほしい
10日に戦う鳥栖はハードワークができるチーム。そこのところではJ1でもベストではないかと思うし、前からガンガンプレッシャーに来ると思うので、柏戦のようにボールも人も動くようなところを見せて、プレッシャーを回避していってほしい。
そろそろ夏本番ということで、北海道とアウェーの気温差が大きくなってくる。こまめに水分をとったり、冷房を効かせすぎないというようなホテルでの過ごし方も大事になってくる。現地での過ごし方を大切にして、100%のコンディションで試合に臨んでいってほしい。
(コンサドーレ・リレーションズチーム・キャプテン)