札幌DF岡村 6月10日鳥栖戦へ「今年は自分たちがシーズンダブル」
■6月8日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
北海道コンサドーレ札幌は7日の天皇杯2回戦でSC相模原に3-0で勝利し、3回戦進出を決めた。一夜明け、スタメンで試合に出場した選手はリカバリーを行い、それ以外の選手はパス練習や4対4のミニゲームなどで10日のアウェー鳥栖戦(駅スタ)に向けて調整した。
今季ここまでのリーグ戦全16試合に出場しているDF岡村大八(26)は、守備の要としてもはや無くてはならない存在だ。全34試合で戦うリーグ戦の折り返し地点となる鳥栖戦で、攻守にわたって活躍を見せて、現在7位に位置するチームをさらに上位へと押し上げる。
過密日程3試合のうち2試合に出場も「そこまで次に影響するほどではない」
8日間で公式戦3試合という過密日程の真っただ中で岡村は、3日の柏戦(三協F柏、5〇4)にフル出場すると、7日の相模原戦でも後半18分から途中出場し、約30分プレーした。この日は試合翌日だっただけに「疲れていないかと言われたら、多少、体に疲れはあるんですけど」と口にしたが、「前回(相模原戦)は出場時間も長くなかったので、そこまで次に影響するほどではないですね」と、鳥栖戦には万全の態勢で臨むことができそうだ。
技術が高くよく走るイメージの相手にしっかり食らいつき つぶしてカウンター狙う
鳥栖は現在9位。主に3-4-3のフォーメーションを採用しており、ベルギーでのプレー経験もあるMF小野裕二(30)、今季リーグ戦5得点のMF長沼洋一(25)、そして元札幌のFW岩崎悠人(24)といった選手たちが3トップを形成して、岡村ら札幌守備陣に襲いかかってくる。「長身の選手というよりは、モビリティーがあって、足元の技術が高い選手が多いようなイメージ。よく走ってくるイメージもあるので、しっかりと食らいついていって、つぶせるところでつぶして、逆にカウンターで沈めるというところも狙っていきたい」と、対抗策を練っている。
今季完封勝利は1試合のみ 「攻撃的にいっているからこそ、ここまで点が取れている」
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今季の札幌において、どうしても触れざるを得ないのは、失点数の多さ、完封試合の少なさだ。失点数は16試合でリーグワースト3位の31。完封勝ちからは第4節、3月12日に行われた横浜M戦(札幌ドーム、2〇0)以来約3カ月、12試合も遠ざかっている。「完封勝ちはここまで1試合しかできていない。それはやはり少ないですけど、ただチームのやり方として攻撃的にいっているからこそ、ここまで点が取れているので、その形は崩さないでいきたいかなとは思っています。ただ防げる失点というところは防いでいかないといけないですし、柏戦でも自分たちの失点は、簡単な失点が多いので、そういったところの数字を減らしていければいい」。まずはチームのいいリズムを維持させて、その中で失点減にトライしていく。
今季目標は3得点 空中戦に強い相手DFに勝ち 「狙っていきたい」
そして岡村に期待される役割がもう一つある。セットプレーからの得点だ。今季ここまで鹿島や名古屋といった、長身DFにゴール前を固められるチームに屈してきた。鳥栖にも185センチのDF田代雅也(30)や182センチのDF山﨑浩介(27)といった空中戦に強さを見せているCBがいる。FKやCKの場面で、岡村がそれらの選手たちとのエアバトルを制することができるかどうかも、試合の勝敗を分けるキーポイントだ。「ここ最近、セットプレーで点が取れていないので、そろそろいきたいなと思っています。今季はまだ1点。シーズン目標にしているのは3点なので決めたい。自分が決めるチャンスはあると思うので、狙っていきたい」。
昨季は鳥栖にリーグ戦でシーズンダブル食らい アウェー戦は5失点大敗
昨季はリーグ戦で鳥栖に2戦2敗。アウェーでは5失点の大敗を喫し、ホームでも先制しながら逆転負けという苦汁をなめさせられた。「サッカーをやっている上でシーズンダブル、同じ相手に2回負けるということは絶対にあってはいけないと思う。(4月19日の)ルヴァン(札幌ドーム、4〇1)でも勝ちましたし、今年は自分たちがシーズンダブルできるよう、チームとして勝っていきたいです」と意気込みを見せる。前節の柏戦でも、DFながら攻守両面で躍動を見せた岡村が、鳥栖戦でもまた獅子奮迅の活躍を見せて、チームに勝ち点3をもたらす。