トリプルサウスポーで旋風起こす 全道高校バレーボールで初陣初勝利目指す江別男子
6月14日に開幕する全道高校バレーボール大会男子で初出場する江別。地元の強豪少年団、江別中央ガッツ出身の武岡好誠主将(3年)を中心に、5月下旬の札幌支部大会8位に入った。14日の予選グループ初戦の室蘭支部1位・室蘭工業戦で初陣初勝利を狙う。
「全道大会ベスト8を目標にやってきた」
第8シードで出場した江別が、激戦区の札幌地区決勝トーナメントで2戦連続ストレート勝ちを収め初切符を手にした。右利きで超クロス打ちが武器のレフト・武岡主将は「新チームから全道大会ベスト8を目標に見据えてやってきたので地区予選は通過点としてやっていたが、全道出場はやっぱりうれしい。自分たちはチャレンジャー。初出場なので1試合1試合やっていきたい」と初勝利どころか上位進出を誓った。
小中と全国大会経験
武岡主将は、江別中央ガッツ、江別中央中と全道の強豪でプレー。江別中央小5年時にチームは全国3位を経験。江別中央中2年時にも全国中学に出場したが、3年時はコロナ禍で大会がことごとく中止になり涙をのんだ。高校進学は同じ江別市内のとわの森や岩見沢緑陵を考えていたが、「2人の同級生が札幌大谷に行って、他に行っても知らない人ばっかりだったので」と地元に残った。武岡主将に惹かれて当時一緒にプレーした少年団の後輩3人も江別に進学。「やっぱり少年団から経験があるのは試合慣れしている。僕らの代になって勝てるようになってきた理由の一つ」。新チーム結成後は新人戦で江別・千歳・札幌地区7位。春季大会でも札幌支部8位と着実にチーム力をつけてきた。
ライト、センター、対角レフトが左利き
全道出場の要因は異色の攻撃陣だ。ライトの中井颯人(3年)、センターの岩川侑世(3年)、対角レフトの岸上竜太(2年)のトリプルサウスポーが最大の持ち味。177センチの中井は「スパイクはどんなトスにでもあわせられる。特にレフトから打つ時に左利きなのでストレートが空くからライン際に打っていける」と胸を張る。さらに2人の左利きがコートにいることで、Aクイックに加えCクイックの選択肢が増える。攻撃を左右に散らすことでコンビネーションの幅も広くなり、相手ブロックもつきにくい利点がある。
武岡主将は「僕らは両方から攻めることができる。バレーボールで左利きは貴重。それがライトにもセンターにもレフトにも左利きがいると相手は嫌だと思う。そこが僕たちの強み」。就任5年目の西内正志監督(45)も攻撃には手応えを感じており「武岡と中井の守備が崩れなければいい勝負できる」と初戦突破をにらむ。
あわよくば地元開催インターハイも狙う
今年のインターハイは北海道開催。全国切符は開催枠分を含め「1」から「2」に増える。武岡主将は「目標のベスト8まで行けば、次(狙う)はそこ。地元ですからね」ときっぱり。初陣の大舞台で快進撃を繰り広げる。