《荒木大輔のズバリ解投》上原は今永から多くを学んでもらいたい
■交流戦1回戦 日本ハム3-5DeNA(6月13日、横浜スタジアム)
明暗が分かれた両左腕 今永は勝ち方を知っている投手
互いに先発マウンドに上がった両左腕。明暗は分かれた。上原は二回2死から5連打を浴びて2点を献上した。一方、DeNAの今永は同じ二回に無死満塁のピンチを迎えながら無失点で切り抜けた。
スケール感では、上原は決して負けていない。ただ、百戦錬磨で日本球界を代表するピッチャーの今永。勝ち方を知っている。本人も試合後に話していた通り、状態は良くなかった。それでも要所をきっちりと締めることができる。その差は大きい。
投球以外でも見せた球界を代表する左腕の勝負強さとは…
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味方(DeNA打線)が先制した直後のイニング(三回)もきっちりと3者凡退。五回、日本ハムが0―4から1点を返し、なおも2死二塁とした場面では二走のマルティネスをけん制でアウトにした。このシーンでも今永は勝負強さを見せつけた。逆に日本ハムは追い上げムードを寸断されてしまった。
内角攻めにも見た差 投球の幅を広げる一手
攻め方では右打者へのインコースが顕著だった。バッターに食い込む直球が投げられたか否か。ボール1つ分、厳しいコースを突くことで、投球の幅は格段に広がる。
発展途上の上原 すべてが勉強になったはず
とはいえ、上原はまだまだ発展途上にある。今永の投球、ギアの入れ方、勝負を見極める感覚、すべてが勉強になったはずだ。ぜひ、成長につなげてもらいたい。前回、前々回と好投を続けてきたのも事実。次の登板に向けて、修正すべきところは見直し、気持ちを切り替えてほしい。
3安打の野村に復調の兆し 自信にしてもらいたい
打線では、野村が4月12日以来の3安打。今永からの2安打を含む〝猛打賞〟の活躍を見せた。大きな自信にしてもらいたい。現在、4番を打っている万波、1軍に復帰した清宮と切磋琢磨してくれれば、打線は活発化する。大いに期待したい。