石井 約2カ月ぶりに1軍復帰 正二塁手獲りへ「もう一度挑戦したい」
■交流戦1回戦 日本ハム3ー5DeNA(6月13日、横浜スタジアム)
4月9日以来の1軍 ファーストスイングで鋭い打球
ファーストスイングで完全復活を印象づけた。日本ハムの石井一成内野手(29)が13日、横浜スタジアムで行われたDeNA戦の七回に代打で登場。4月9日のオリックス戦以来、約2カ月ぶりに1軍の舞台へ復帰した。試合後は「緊張感はあったけど、意外とすんなり(試合に)入れました。緊張よりも、うれしさの方がありました」と充実感を口にした。
1ボールからの2球目。相手先発・今永の直球に狙いを定め、豪快に振り抜いた。「良い投手だったので、割り切る感じで打席に入った。自分のスイングができたと思います」。内角低めの145キロを捉えると、鋭い打球をライトへ運んだ。相手に阻まれHランプはともらなかったが、最初の一振りで十分なインパクトを残した。
開幕スタメンもわずか9試合出場で離脱
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長いリハビリを乗り越え、日の当たる場所に戻ってきた。今季はシーズン開幕を「3番・二塁」で迎えるなど主力としての働きを期待された。しかし、試合中のスライディングで地面に手をついた際に、左肩甲下筋を負傷。4月10日に肉離れの診断を受け、戦線離脱を余儀なくされた。
「厄介でした。(患部は)いろんな筋肉が集まっているところなので。外旋、内旋で使う筋肉が違う。内旋が治っても外旋が痛くなったり、外旋が治っても内旋が痛くなったり…」。電気治療を繰り返しても、状態は一進一退。なかなか痛みは引かなかった。
課題は明確 新庄監督からのアドバイスを無駄にはしない
ケガが癒え、2軍で実戦復帰を果たしたのは5月9日。ファームで過ごす期間は「とにかく強いスイングを意識した」と打力アップを図ってきた。1軍昇格を果たしたこの日も「監督から『インパクトが弱いから、自分のスイングができるように。バッティング(練習で)意識してみて』と言われました。継続してやっていきたい」。授かった助言を生かし、明確な課題をクリアしてみせる。
レギュラー獲りへ再出発 チームへの貢献も誓う
負傷離脱中は〝逆輸入ルーキー〟加藤豪の活躍が目立ったが、いまだチームの正二塁手は固まっていない。石井は「キャンプ、オープン戦とやってきて(レギュラーシーズンで)自分が出られないもどかしさと責任を感じていた。早く復帰してチームに貢献したいと、ずっと思っていた。(定位置獲りに)もう一度、挑戦します」。穏やかな口調の中に、強い覚悟がにじみ出た。