加藤貴 敗戦も息詰まる投手戦 8回投げきり2失点と好投
■交流戦2回戦 日本ハム1ー2DeNA(6月14日、横浜スタジアム)
バウアーとの投げ合いに惜敗も納得 「自分のプラスになった」
日本ハムの加藤貴之投手(31)が14日、DeNA戦(横浜スタジアム)に先発し、8回102球を投げて7安打2失点。今季3度目の完投も報われず、5敗目を喫した。
元メジャーリーガー・バウアーと堂々の投げ合い。勝ちに値するピッチングを見せた加藤貴は、どこまでも謙虚だった。「レベルの高いピッチャーを間近で見られた。ああいうピッチャーにはなれないですけど、少しでも自分のプラスになったのは良かったかなと思います」
まさに〝魔の五回〟 先制点献上に反省しきり
悔やまれるのは0ー0の五回。先頭・牧、宮崎に連打を許し、無死二、三塁のピンチを背負った。続くソトが放った中堅への大飛球をアルカンタラが落下地点に入りながら捕球できず、2点二塁打に。「良いピッチャー相手に先制点を取られたので、そこは反省です。粘りきれなかった自分の責任なので」と悔やんだ。
首脳陣も高評価 建山コーチ「先発としてありがたい」
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序盤は球がやや高めに浮いていたが、中盤以降はきっちり修正。「きのうも中継ぎを使っている。6連戦ですし、長いイニングを投げたい」と、表情一つ変えることなく、八回のマウンドに向かった。建山投手コーチは「きょうも最後までいきますという感じだった。先発ピッチャーとしてめちゃくちゃありがたい。彼が先発をけん引して良い影響を与えている」と感謝した。
変わらぬ安定感 今季12試合登板で11度目のクオリティースタート
昨季は規定投球回をクリアし、自己最多の8勝をマーク。あまり欲を出さない左腕だが、今季は「イニングと防御率が一番大事」とこだわりを見せる。3完投は昨季に並ぶキャリアハイ。その言葉の通り、リーグトップの88イニングを投げ、防御率2・15と好成績を残している。
今季12度目の登板で、リーグトップとなる11度目のクオリティースタート(6回以上、自責点3以下)を達成。これからもポーカーフェースを貫き、安定感抜群の投球を続ける。