コンサドーレ
2021/10/20 15:02

≪平川弘のCool Eye≫物足りなかった3助っ人の働き

 2位の横浜Mを苦しめた札幌だったが、最後は我慢しきれずに逆転負けを喫した。素晴らしいゲームだったが、負けたのは事実。踏ん張れなかった要因は何だろうか。
 前節のG大阪戦同様、札幌のプレスの強度は申し分なかった。そのおかげで先制点も取れた。それだけに札幌は追加点を奪わなければいけなかった。
 後半、「どうぞ決めて下さい」というMF荒野からのラストパスをMFチャナティップが外した。あれを決めていたら3―0、4―0になっていたかもしれない。
 あの場面が間違いなく分岐点だった。追加点を奪えず、精神的な余裕がないまま、横浜Mの反撃を受け続けたことで札幌の選手たちは消耗していった。序盤から厳しいプレスをかけ続けたことで最後には足が止まった。
 ペトロビッチ監督は交代選手の質の差が出たとFWドウグラス、トゥチッチ、ジェイに苦言を呈した。横浜Mは交代出場のFWエウベル、杉本、MF天野が皆、得点に絡み、勝負を決めた。
 札幌の3助っ人にはもっと働いてほしかった。高さを生かすなら、徹底してサイドからのクロスを入れるべきだったが、中途半端だった。かといって連動性も感じられなかった。
 次節は8位の福岡が相手。福岡は手堅い守備で念願のJ1残留を決めた。数年前まで札幌も福岡と同じ「現実的」サッカーだった。だが、今は札幌の方がレベルの高いサッカーをしている。そう言えるように8位をやっつけないといけない。(本紙評論家)

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