タイの代表活動から合流した札幌MFスパチョーク 英雄チャナティップの帰国に「本当にいい先輩…」
■6月22日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
タイ代表として国際親善試合に参加していた北海道コンサドーレ札幌のMFスパチョーク(25)が、チームに合流した。6月21日には同代表の元札幌MFチャナティップ(29)の母国リーグ復帰が発表された。代表、そしてJリーガーの先輩であるチャナティップへの思いをスパチョークが語った。
国際親善試合は2戦とも先発 チーム合流後は疲れも見せず軽快な動きを披露
16日に行われたチャイニーズ・タイペイとの試合では後半44分まで、19日の香港戦では後半17分までプレーした。ゴールこそ生まれなかったものの、いずれの試合にも先発出場した。もちろんタイ代表にとって欠かせない存在ではあるが、所属チームである札幌でも、今季の公式戦13試合に出場して3ゴールをマークするなど、その存在感を高めつつある。ここまでの前半戦は「監督から求められることに、できるだけ応えられるように頑張ってきました。チャンスを与えてくれて本当にうれしいです」と感謝を口にする。
この日から札幌の練習に合流したが、試合や移動の疲れを感じさせることなく、軽快な動きを披露。24日のC大阪戦(札幌ドーム)への出場にも意欲を見せる。「前節(鳥栖戦)が引き分けという結果で、今節は勝たなければいけない状況。代表戦からも時間がたっているし、体も問題無いので、チームの勝利を目指して頑張っていきたい」と問題なさそうだ。
「自分もチャナを見て、移籍を決断した。いろいろと相談しました」
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21日、チャナティップが川崎からタイ1部BGパトゥム・ユナイテッドFCへ完全移籍することが発表された。言わずと知れたJリーグでの、タイ人選手活躍の道を切り開いたパイオニアであり、タイ代表のスーパースターだ。2017年からA代表で共闘してきたスパチョークも、大きな影響を受けてきた。「みんなチャナを見てJリーグに行きたいと思った。自分もチャナを見て、移籍を決断した」。22年夏、そのシーズン開幕前に川崎へ移籍した先輩の後継者として、スパチョークは期待を受けながら札幌に加入した。初の国外移籍となった中で、力になってくれたのも偉大な先輩だった。「チャナは本当にいい先輩。自分が日本に来てからいろいろと相談しました。日々の練習のこととか、監督が求めていることも知っているので、教えてくれて良かったです」。
Jリーグでのタイ人選手は1人に 「今年の目標は(札幌で)タイトルを取ること」
チャナティップが日本を去り、現時点でJリーグでプレーするタイ人選手はスパチョークただ1人となった。今後はスパチョークがタイの威信を背負って、日本を舞台に戦っていくこととなる。今後に向けての意気込みを聞くと「今年の目標は(札幌で)タイトルを取ること。その目標に向けて頑張っていきたい」という力強い言葉が返ってきた。
チャナティップが日本で切り開いてきた一本の道。その道を閉ざすことなく、さらに大きく広い道へとするため、スパチョークが札幌の地でさらなる飛躍を成し遂げる。