【コロナからの夜明け】⑦ 7月8日新得で「GANKE FES」4年ぶり開催 友定雄平さん「町の魅力を掘り起こす」
14年からスタート 第7回の今年は「RIP SLYME」も参戦
4年ぶりにあのイベントが帰ってくる―。新得町の野外フェス「GANKE FES」が7月8日に開催される。2014年の第1回を皮切りに毎年開催していたが、新型コロナの影響で20年からは中止が続いていた。4年ぶり7回目となる今年は、「RIP SLYME」や「奇妙礼太郎」、「DJやついいちろう」といった20組以上のアーティストが出演する。主催する友定雄平さん(41)は「待ちわびていた」と、19年以来の〝お祭り〟を心待ちにしている。
アイヌ神話が残る新得町の崖「ガンケ」は絶好のロケーション
新得町のくったり湖にそびえ立ち、アイヌ神話が残る崖「ガンケ」に広がる絶好のロケーションは、まさに野外フェスにピッタリ。自然豊かなところでのキャンプや、さらには流行中のサウナ、サップなどといった多くのアクティビティで遊ぶことが可能だ。また、会場のいたるところには、アートやマーケットなどが存在。夜は焚き火と音楽によるリラックスした贅沢な時間を過ごすことができる。この自由度の高さが「GANKE FES」の大きな魅力となっている。
主催者の友定雄平さん「コロナでは終われない。20年はすごい悔しかった」
しかし、コロナ禍に見舞われ、20年からは中止を余儀なくされた。年月の経過と共に友定さんも「21年までは(開催への)熱がかなりあったんですけど、昨年はもうやめようかな」と開催を諦めかけたこともあったという。それでも「コロナでは終われない。20年はギリギリまで用意していて中止になったのが、すごい悔しかった」と一念発起。日常生活が戻りつつある今年、復活させることを決めた。
まさに手作り感満載のフェスとなっている。新得町で生まれ育った友定さんは、会場の隣で牛舎を運営しており、15年ほど前に「町を盛り上げよう」と思ったのがきっかけだった。スキー場のロッジを借りてDJイベントなどを企画、開催しているうちに「ガンケは特別な場所と聞いていたのを思い出した」と友定さん。「家から近くだったので、見に来たらめちゃめちゃいい場所でした」と、ガンケの魅力にすぐ引き寄せられた。
最初はアーティスト集めに四苦八苦 観客は300人から19年には1500人動員
この広大な土地を利用するには「フェスしかない」と迷いはなかった。最初は何の実績もなく、アーティストを集めることに四苦八苦した。苦労しながら開催した1回目は300人ほどしか集まらなかったが、諦めずにファンを増やしていくことに尽力。「本当にちょっとずつ、ちょっとずつ。こんなにいろんな人を呼べるようになるとは思わなかったです」。
そんな地道な努力が実り、19年には関係者を含め約1500人を動員した。今回で7回目の開催。地元でも「GANKE FES」の名前は根付いてきている。友定さんは「19年まで来てくれた関係者が、すごい楽しみにしてくれている。出店とかも厳しいかなと思っていたけど、みんな『待ってました!』と言ってくれました」と笑顔を見せた。
「新得町の魅力を掘り起こすようなことはやらなきゃだめ、そういう方向に持っていった方がいいよね、となった。新得町に来てもらって、良さを感じてもらうために、ここで何かしたいという雰囲気になりました。そこから何かが始まったらいいなと思っています」。
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