山田 復帰&移籍後初打席で豪快1号 つらいリハビリの支えは浅間
■イースタン・リーグ13回戦 DeNA3ー3日本ハム(6月23日、鎌ケ谷スタジアム)
三回の第1打席で左越え本塁打 感謝の一発に感無量
待ちに待った〝新天地デビュー〟で、あいさつ代わりの特大アーチだ。2月に腰椎椎間板ヘルニアの手術を受けて離脱していた日本ハムの山田遥楓内野手(26)が23日、2軍DeNA戦(鎌ケ谷)に「9番・DH」で先発し、実戦復帰を果たした。
三回先頭で迎えた移籍後初打席で、いきなり左越えソロをマーク。「自分が一番びっくりしています。最高です。こんな気持ち良いホーランは打ったことがない。ここまで長かったので、めちゃくちゃうれしいです。今までリハビリを一緒にやってくれたトレーナーさんや、支えてくれた方たちに本当に感謝しています」と声を弾ませた。
拍手と歓声に迎えられた初打席 直球をフルスイング
山田の名前がコールされると、鎌ケ谷スタジアムに温かい拍手が鳴り響いた。「すごかったですね、うれしかったなー。ライオンズの時と野球をしている感覚は変わらなかったですけど、新しく来たチームで、あれだけ拍手をもらえたのはうれしかったです」
ファンの後押しを受け、カウント0ー2から「しっかり真っすぐを強く振ろう」とフルスイング。打球はきれいな放物線を描き、左翼フェンスを悠々と越えていった。
持病の腰痛が悪化 つらかった術後のリハビリ
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昨年11月に西武からトレードで加入。新チームで活躍すべく闘志を燃やしていたが、春季キャンプ中に長年抱えてきた腰の爆弾が破裂した。「薬を飲みながらカバーしていたんですけど、今年のキャンプで初めて、薬を飲んでも収まらなくなった」
2月14日に手術を行い、長いリハビリ生活に突入。当初、復帰まで約3カ月の見込みだったが、回復が遅れ「5月あたりはすごく落ち込みました。動いたら痛くなるという状態で、気持ちが折れていましたね。『無理や』って感じでした」とつらい時期を過ごした。
仲間の支えで乗り越えた苦難の時期 救われた浅間の一言
支えになったのは、仲間の存在だ。特に、同学年の浅間と一緒にリハビリに取り組むことで、意識が変化した。「浅間はマジですごいです。僕が良い日、悪い日で一喜一憂していたら、あいつが『一喜一憂すんな』って、口酸っぱく言ってくれて助かりました。浅間の一言が僕を変えてくれました。本当に浅間は一喜一憂しないし、悪くても良くてもいつも通り。すごいなと思っていました。他にもリハビリメンバーがいて、仲間と一緒にやれたことが大きかった。一人だったら、かなりきつかったと思います」。周囲のサポートに感謝しながら、野球ができない日々を乗り越えてきた。
新天地で力強く再出発 「野球はやっぱり、めっちゃ楽しい」
ようやく第一歩を踏み出したが、ゴールはまだまだ先にある。「もちろん、2軍ですぐしっかり結果を残して、早く(1軍に)呼んでもらえるようにこれから頑張りたいです。野球はやっぱり、めっちゃ楽しいので、その気持ちを忘れずに。リハビリ中はその気持ちがずっとあっても出せなかったので、それを忘れずにまた頑張りたい」と笑顔を見せた。
シーズンは交流戦が終わったばかり。出遅れを取り戻す時間は十分残されている。