加藤貴 〝かずさリレー〟で5勝目ゲット 七回途中2失点と好投
■パ・リーグ9回戦 日本ハム5ー3ロッテ(6月23日、ZOZOマリンスタジアム)
5月25日以来の白星 七回に登板の玉井が好救援
日本ハムの加藤貴之投手(31)が23日、リーグ再開初戦となるロッテ戦(ZOZOマリン)に先発し、七回途中2失点で今季5勝目をマーク。玉井大翔投手(31)の好救援にも助けられ、5月25日のソフトバンク戦以来の白星を挙げた。「ランナーをためて申し訳ないですけど、抑えてくれて良かったです。僕の勝ちよりも、チームに勝ちがついて良かった」と淡々と振り返った。
2点差に詰め寄られた直後の七回2死一、二塁。加藤貴の後を受けて、日本製鉄かずさマジックでチームメートだった同学年の玉井が救援登板した。今季2度目の〝かずさリレー〟が実現。ベンチに戻る左腕は、申し訳なさそうに帽子を取って頭を下げた。
感謝しきりの左腕エース 玉井「勝ちをつぶさないようにだけ」
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〝火消し〟を託された玉井は「加藤が良いピッチングをしていたので、何とか勝ちをつぶさないようにだけ。それだけです」とマウンドへ。代打・岡をフルカウントから146キロ直球で見逃し三振に仕留め、リードを守り切った。
ベンチでは加藤貴が、玉井に「ごめん、ありがとう」と謝罪。道産子右腕は「いつも迷惑をかけているので、今回は抑えられて良かった。結構、ランナー返しているイメージがあるので」とホッとした表情を浮かべた。
プロ入り後に急接近した2人 互いを認め合う仲
社会人時代はあまり話さなかったという2人だが、プロ入り後は食事へ行く仲に。テレビ番組やユーチューブなど、たわいもない話で盛り上がる。過去にはリリーフした玉井が、先発した加藤貴の勝利を消したこともある。翌日、いつもと変わらず接してくれる左腕に、「勝ち消しても、あっけらかんとしている。別にいいよみたいな。器のデカさを感じます」と感謝は尽きない。
思い出の地で1カ月ぶりの勝ち星 チームの勢い持続
この日は「ALL FOR CHIBA FES」として行われ〝美爆音〟で知られる習志野高吹奏楽部による応援演奏が行われた。名門・拓大紅陵高のエースだった加藤貴は、3年夏の県大会4回戦で習志野高と対戦。5ー7で敗れ、甲子園出場の夢はついえた。
「応援はすごいなっていうのは知ってました。本当、懐かしみながら。やっぱ良い音だなと。プレッシャー? 特にないですね」。盟友の好リリーフもあり、高校最後の試合の舞台だったZOZOマリンで1カ月ぶりの白星をつかんだ。