札幌ドーム公式戦3連敗 MF荒野ブーイングを真正面から受け止める
■J1第18節 札幌1-4C大阪(24日、札幌ドーム)
早々に横断幕撤去、サポーターから厳しい態度
北海道コンサドーレ札幌はホームでセレッソ大阪と対戦し1-4で敗れた。ホームゲームでは今季ワーストとなる4失点を喫しての大敗にゴール裏のサポーターは試合終了後、早々に応援の横断幕を撤去。あいさつに来た選手たちに大きなブーイングを送るなど、名古屋戦(5月27日、1●2)から札幌ドームでの公式戦3連敗となった札幌イレブンに厳しい態度を示した。
「一緒に戦ってくれているサポーター。当たり前のこと」
この試合でキャプテンマークを巻いてフル出場したMF荒野拓馬(30)は「僕たちが試合に勝てないことに対してブーイングするのは普通です。前回の磐田戦(6月18日、2●3)のときにはもっと良くない態度をされたこともあって、ブーイングしている人に対して意見しましたけど、今日みたいに自分たちの結果が良くないときに、一緒に戦ってくれているサポーターが結果が付いてこなかったことにブーイングするのは当たり前のこと」と、サポーターからの叱咤激励を真っ正面から受け止めた。
「立ち上がりのミスを改善しないと」
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今季最多2万4509人が詰めかけた一戦で、札幌はいきなり手痛い一撃を食らった。前半2分、FW加藤陸次樹(26)に右サイドを突破されると、ゴール前へのクロスをFWレオ・セアラ(28)に右足で流し込まれて早々に失点。ゲームプランに狂いが生じた。その後も同38分までに立て続けに3失点。「ああやって立ち上がりに自分たちのミス、隙を突かれて失点すると、やっぱりこういったゲームになるのが多いので、そこを改善しないといけない。攻撃としてはそんなに悪くなかったと思うし、チャンスもあったので決めきることが大事。そんな中で連続的に複数失点してしまったので、攻めつつも2点目、3点目を与えないことをやっていかないと、後半戦では勝ち点が取れないゲームが多くなってしまう」。
「ビビってプレーしなくなったら自分たちのサッカーはできない」
攻撃面ではC大阪の9本を上回る12本のシュートを放ったが、わずか1得点に止まった。得意とするコンビネーションのパスが相手選手に引っかかったり、セカンドボールをなかなか奪えず2次攻撃、3次攻撃へ繋げられなかったり。札幌の攻撃力が鳴りを潜める形となった。「ビルドアップのところで、僕含めスゲさん(GK菅野)、ハチ(DF岡村)、桐耶(DF中村)の4人でしっかりとつくって、サイドから崩していく、中から崩していくのを自信を持って考えながら、リスクを負いながらやっていかないといけない。ボールを回している中で(MF浅野)雄也が失って、失点してしまうシーンがありましたけど、リスクを負って自分たちのサッカーをやっていればああいう場面は年間1、2回はある。そこでビビってプレーしなくなったら自分たちのサッカーはできないので、勇気を持ってプレーしていきたいです」。失点を恐れずに前を向き続ける姿勢、気持ちを持ち続けることで、再び札幌の攻撃サッカーを加速させていく。
まだまだ上位陣の背中が見える位置
劣勢の中で生まれたMF浅野雄也(26)の右CKからの前半45分の荒野のヘディングシュート。今季3得点目となったゴールについて「まぐれです。ボールが来たのでヘディングを狙ったら入りました」と謙遜するが、やられっぱなしでは終われない札幌の意地を示すことができた。厳しい形での締めくくりとなった6月だが、まだまだ上位陣の背中が見える位置をキープしている。その距離を着実に詰めていくべく、真夏の戦いへ臨んでいく。