《24日ロッテ戦》3バントスクイズまで外され「勝負してくると思ったんですけど」
■パ・リーグ10回戦 日本ハム4-5ロッテ(6月24日、ZOZOマリンスタジアム)
【試合前】
―ハンソンが遊撃を守る場合、サインの問題は
「大丈夫、大丈夫。4時間ぐらい(話した)。サインが分からないと出られないよ、ということは伝えてあるから。攻撃も含めてね」
―ハンソンはもともと遊撃の練習も
「やっていた。(1軍合流当初は)肩が痛かった。治ってショート。今日、見てみて。怪しかったから石井くんと代えてみようかなと」
―今日の二遊間はハンソン、石井か
「今日はね。ずーっとベンチに置いておくと、何か起きた時にパッと入れないから。使わないといいチームになれないから。メンディー(アルカンタラ)も最近ずっと使っていないし。打席の感覚が消えてしまうっていうかね。代打では分からないから。連勝している時こそ、試していった方が選手も乗っていけるかなと。グワチョ(マルティネス)が調子悪いんですよ」
―けがか
「いいバッターに起こる、有鈎骨? 休ませたからって治るもんじゃないんですけど、昨日(打球が)全部詰まっていたでしょ? 影響があるみたいで。今日はちょっと様子を見て休ませる」
―以前からその傾向があった?
「あった。けど、ティーバッティングの最初がおかしくて、打っていくとだんだん痛みが出てくる。俺はなったことないから分からないんだけど、折らないと治らないんだって。わざと折るのもね(笑)。分からないな、なったことないから(笑)」
―病院で検査は
「いやいや、見たらわかる。みんな、何人もやってきているから。ずっと(試合に)出ているしね。でも、そこで考えるのは俺、いつも…けがの功名。ガーンと自打球が当たった後の打席って結構ヒットが出るんですよ」
―アルカンタラはどう起用していくか。横浜では中堅守備でミスをしたが
「あれを見せられると守備も攻撃だから。基本、センターとショートはね(守備力が重要)。走塁もあるからね、江越くんは」
―打撃より守備重視か
「その時の先発ピッチャーにもよりますけど、加藤くんが投げる時は守備を重視したいというのはあるね」
―上沢も
「そうね。いや~、難しい。点を取ってあげないといけないから。打線も(大事)だし。そこが一番、監督が悩むところ」
―ハンソンが遊撃を守れるようになると、バックアップとしてもうれしい
「もちろんもちろん。デッドボールもあるし、自打球もあるし、その日にパッといってくれたら」
―故障した選手が2軍戦で戻ってきている。五十幡も
「五十幡くんに関してはけがの繰り返しの選手で終わらせたくないから。これだけはもう…けがに関しては本人のね、自己責任だから。それで終わっていくようであれば、もう仕方ないとなるしかないから。だったら70パーセントぐらいで普通の選手ぐらいのスピードで徐々に徐々に(出力を)上げていくという。難しいんですけどね。やっぱり期待するところは足だから。本人分かってるから、見せようと思うんだろうけど」
―外野は江越がいて五十幡が帰ってくる。浅間もいる
「今川くんもね。これで新しい外国人の外野が来たらね。(口元をおさえるポーズをしながら)面白いでしょ。未来が」
―外国人は球団社長にオーダーしている
「(お口チャックのポーズをして)ファーストが渋滞しているから、ファーストの外国人はいらないですね。二遊間が外国人の、キャッチャーも外国人みたいなね。面白いですね。まあ、江越くんも外国人みたいなもんですけどね(笑)。いや、面白いチームになりますよ」
―マルティネスの捕手は最初から頭にあったか
「捕手として獲ったんですもん。それはもう勉強しながら。タイミングを見て、メネズが先発した時に、よし、外国人バッテリーでいこうと。北山くん、上原くんでどんなリードするのかなと見たら、おぉーと。今度、加藤(貴)くんいってみようかな、上沢くんいってみようかなと。伏見くんの気持ちも大事にしながら」
―江越は負傷しながら出続けているが
「いやぁ、別格でしょ。(骨折が)1本でも痛いのに、2本でダイビングキャッチ、なかなかできないでしょ。それも気持ち一つですもん。今年が勝負で、もしダメだったらユニホームを脱がされるというところまでいかないと、2本折れてプレーはできないから。人間気持ち、で何とかなる。よそのチームに影響を与えていますからね。1本折れてもプレーしてるやん」
―何も文句を言えなくなる
「そうそう。1本やろ、おまえ、あっち2本だぞと。痛かったらしいですよ。治ったから言えるけど。呼吸するのと、声出すのが痛いのにダイビングするという。筋肉と別の痛さなので、骨の方が耐えられるんですよ。骨の方ができる。肉離れ系の方が、やっぱり怖い。一番怖いのがふくらはぎ。膝もですけど。ピッチャーに関しては、やっぱり肩かな。(話が変わり)玉井くん、回の頭から行かせない方が良くないですか? 途中でいったら別人のように。最初からいくと、なんだろ(笑)」
―いろいろ考えない方がいい
「多分ね。それでいこう」
―池田が勝ちパターンでも登板している
「めちゃめちゃいいですね。正義くんが疲れたりしたときに、池田くんが面白い。ここで池田くんのところに生田目くんが入ってくれたら最高。その繰り返しで。今、ピッチャー陣は建山コーチ、加藤コーチがうまくメンタルも(ケアして)、使うところも完璧なので」
―生田目を後ろで使う可能性も
「あるある。まずは早く投げさせたいですね。まだ一回も投げていないから」
―今日の捕手は
「(冗談で)郡司くん。(鎌ケ谷で)良いヒット打っていましたね、2本。左ピッチャーに対してのあのバッティングは、完璧。あまり流そう、流そうという意識がない方が好きなんですよ。すごい。1本目と2本目の映像を見ても全く同じ打ち方というかね。あれ、これどっちの打席? というくらい。きょうは伏見くん」
―郡司は早めの昇格も
「山本(拓)くんが投げるでしょ。一緒に上げてあげたい」
―まず起用する
「使わんと分からないから、もちろん。チャンスを与えてあげることが、選手のモチベーションになる。チャンスを与えるなら『いつ、いついきますよ』と先に言いたいタイプ。そこまでに自分で上げていって、さぁいくぞと。いつなんだろう、いつなんだろうというのは、俺はあんまり好きじゃないかな」
―内々で伝えてあるか
「まだまだ。きょう山本(拓)くんが(2軍で)投げて、ちょっと見せてもらって」
―2人でバッテリーを
「それが一番ベスト。やる気の面で。結果じゃなくて、いつも言うように内容。結果なんか別に…出してくれたら一番いいですけど。内容が良かったら、そっちの方がよしよしというタイプだから」
―宇佐見が中日で昇格
「良かったですね。左バッターは立浪さんのまねを間違いなくやった方がいいですよ。間違いない指導法というか、タイミングの取り方。大島くんにしても岡林くんにしても、立浪さんのトップの感じが分かりますよね。これがまた右バッターになってくると別物なので」
―今季はバント成功者に握手を求めているが
「だって、俺の指示だもん。俺の指示に完璧に応えてくれた選手には、ありがとうございますという意味で。そのバントがなかったら点数が入らなかった、エンドランがなかったら犠牲フライにもっていけない、いい流れにもっていけないというところで、協力してくれているから。打つ打たないは本人たちが一番うれしいから。別にこっちは喜ぶ必要ない。きのうも野村くんがホームランを打った瞬間に、松本(剛)くんがベース1周している間、ずっと拍手していた。ジェイ(野村)が来るまで拍手して。そこまで喜んでくれるんだというね。素晴らしいなと。いつまで拍手しとんねんと(思うくらい)。ずっと立って拍手していた。一緒に自主トレをしているでしょ? そういう関係もあるしね」
―万波も野村を心配していた
「まだ心配する立場じゃないよね(笑)。自分のことをやっておけと。良いことなんですけどね、まだまだ争ってほしいよね。(森本)稀哲とか、ヘッドとかにもいろんな話を聞いた方が面白いよ。オレとも話をしているし、結構」
―林ヘッドにも話していただいて
「隠し事は多いと思うよ(笑)。なんせ、オレやから。え⁈ ということばっかし。毎日、ヘッドが『それはやめましょう』と(笑)。8割がやめようかで、2割を使っているから。ほんの一部が試合で使われている」
―2人でいつも話し合っている
「そうそう、海外の高校生のプレーとかめっちゃ(動画で)見てるもん。ソフトボールとか。コレ使えるなって、相談する。用意しておいてと言ったら『サインはもう増やせません』と。混乱しますと言われます。一番は稀哲。『ここから3つ増やすんですか…パ・リーグ同士のトレードとかあったら大変ですよ』(笑)と」
【試合後】
―スクイズ失敗について
「見破られたというか、見ながらのプレーで、逆を…その逆をいって。僕の采配のミス。今度はああいうミスがないように。難しいところなんですけどね。1点入ったらもういけるというところで。益田くんもいいピッチャーなので。向こうが防げない作戦で1点を取って、(田中)正義くんにつなげようという思いがあったんですけど。まあでも、一つずつ勉強していって。これで(作戦を)やめるとかではなくて、またどんどんどんどん挑戦はしていきたいですね。最後(九回の犠飛)もね、あれ(三塁走者)は和田くんだったので、打球が流れていったときに、ポンと捕らなくても良かったかなと」
―難しいプレー
「そうそう。でも、ちょっと風で流れていった…白線は見えるわけだから。まあでも守っている人からしたら、走っているから。難しいですね」
―3バントスクイズはこれまでも成功していた
「そうね。そんなに失敗していなかったから。選手にストライクゾーンにきたら頼みます。ボールになったら、外されたら僕のせい。外されたのでね、悪かったということは石井くんに、すぐジェスチャーで伝えた。セーフティースクイズはちょっと…ファーストの守備がセーフティースクイズ警戒で、ちょっとだけ前に来ていたので、強い当たりだと難しいかなというところで、スクイズという選択を取ったんだけどね」
―フルカウントで
「勝負してくると思ったんですけどね」
―1度目も外に外された
「外に構えながら、落としてくる(と予測した)。スクイズをさせたくないから。フォーク警戒でそれが浮いてくれたらいいかなと。そらしたら1点というプレッシャーがあるから、浮いてきたところはしやすいので。いろいろ考えて。ピッチャーとしてはワンバンは投げたくないですからね。駆け引きというところで、負けました。これで下を向かずに。選手はまあ来るだろうというところで外されました。はい、ベンチが悪い。僕が悪い。割り切ってもらえているので」
―ハンソンが初めて遊撃を守り、失策も
「ね…。ちょっと緊張しますよね、やっぱり。いいプレーを見せようというところで硬くなってくる。打って取り返したけど。これだけでは分からん。良さは。1回しか飛んできていないからね。捕ってスローイングはなかったから。いろいろ経験しながら、経験させながら上を目指していきます」