素直な〝願望〟に、思わず笑顔にさせてもらった。高卒２年目の阪口は、２４日が２０歳の誕生日。同日の２軍ＤｅＮＡ戦（鎌ケ谷）に「９番・右翼」でフル出場し、２安打と相手の生還を阻止するレーザービームを披露した。試合後、記念の日に欲しいものを聞くと「スイングスピードと筋肉とパワーです。あとはもうとにかく打てる何かが欲しいです」ときっぱり。野球がうまくなりたいという思いが、ひしひしと伝わってきた。

　チームメートからのプレゼントは「まだ誰からも貰えてません（笑）」と冗談交じりに寂しがっていた。しかし、実は試合前、けがからの復活を目指して２軍で調整中の今川が「阪口は夜も一人でよく練習している。期待しています。きょう誕生日なので、試合での活躍次第で、何を買ってあげるか決めようと思います。ホームラン打ったら奮発しないとですね」と予告していた。本塁打こそ出なかったが、攻守で活躍した阪口。「スイングスピード」や「打てる何か」は無理かもしれないが、優しい先輩から素晴らしい贈り物が届くはずだ。