29歳の誕生日を迎えた札幌GK具聖潤「試合でも力になれるように」守護神獲りへ意欲
■6月27日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
「この9年間は軍隊も行きましたし、いろんなことがあった」
後半戦は笑顔で終える―。北海道コンサドーレ札幌のGK具聖潤が27日、29歳の誕生日を迎えた。20歳の時、初めて札幌に加入した。「この9年間は軍隊も行きましたし、いろんなことがあった」と振り返った。かつての守護神もここまでは、リーグ戦8試合の出場にとどまっている。「全然、(チームの)力になっていないのが一番悔しい」と唇をかんだ。一つ歳を重ね、巻き返しへの気持ちを新たにした。
20代で印象に残った二つの試合を思い返し 気持ち新た
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練習後は多くのサポーターから声を掛けられるなど、メモリアルな一日を祝福された。「最近、(交流が)オープンになっているのをうれしく思いますし、自分だけじゃなくて他の選手たちもサポーターからエネルギーをもらっていると思う。やっとこういう風になって、うれしいです」と笑顔を見せた。気付けば多くの月日が経過した。兵役などで離れた時期もあったが、正GKとしても多くの試合を経験。中でも印象に残っている試合が二つある。
一つは2016年11月12日に行われたJ2千葉戦。「(J1)昇格がほぼ決まった試合」と敵地にサポーターが3000人以上詰めかけた一戦だ。負けると3位転落の可能性もあった試合で、2―1の逆転勝利を飾り、J1昇格をほぼ手中にしたことが、強く脳裏に焼き付いている。二つ目は18年のJ1最終節の広島戦だ。勝てば3位以内が確定し、ACL(アジアチャンピオンズリーグ)出場権を手にすることができたが、2-0のリードから追いつかれドローに終わった。「引き分けて4位になった試合が一番、記憶に残ってます」と唇をかんだ。
酸いも甘いも経験した札幌で20代最後の年を過ごす。「(シーズンは)ちょうど半分。今日までは自分の描いたプラン通りにはいかなったので、残りの半分は頑張って笑顔で終えたい。何よりも大きなケガなく無事に過ごしたいです」と後半戦へ向けての意気込みを語った。
過去は過去 現在と未来だけを見据えていく
正GKには菅野孝憲(39)が君臨しており、守護神の座を奪うことは簡単なことではない。「過去は過去なので、現在と未来のことを考えながら頑張ります!」。上位浮上、そして悲願のタイトルへ向けて「試合でも力になれるように」。派手な言葉はいらない。しっかりと前だけを見据えて、出番に備えていく。