ファイターズ
《ハム番24時》6月28日
20歳の道産子左腕・根本が「プロで20年やりたい」と高い目標を掲げていた。長くトップレベルで活躍するためには何が必要なのか―。それを聞くのにうってつけの人物が、鎌ケ谷にいた。木田2軍監督だ。
1987年に巨人に入団し、メジャー挑戦などを経て最後はBC石川まで、現役生活は実に28年。若い選手たちへのアドバイスを求めると「俺はただダラダラと長くやっただけ。俺みたいに細く長くを目指すんじゃなくて、太く長くを目指さないと面白くないでしょ」と謙遜しつつも、木田流の〝長寿の秘けつ〟を教えてくれた。
「シーズン中に肉体管理はもちろんしていかないといけないけど、野球選手は試合も多いから、ストレスとの付き合い方が大事になる。全部を我慢しちゃったら、よほどの変人じゃない限りもたない。俺は酒も飲んでいないし、たばこも吸わなかったけど、打たれた日の〝やけコーラ〟だけはやめなかった。一回アメリカのトリプルAでめちゃくちゃ打たれて、いろんなことに腹立って、遠征先のモーテルの自動販売機で、コーラの缶5本以上買って飲んだこともあるよ(笑)。5本飲んだのはその時ぐらいだけどね」
プロ野球選手にとって節制はもちろん大切だが、ストレス解消も同じように大切な仕事。木田監督の言葉は、説得力抜群だった。