道産子・片岡 鬼門16番で池ポチャも首位と4打差発進 【男子ゴルフ】セガサミーカップ開幕
■長嶋茂雄INVITATIONALセガサミーカップゴルフトーナメント
▽予選第1日(29日、ザ・ノースカントリーゴルフクラブ、7178ヤード、パー72)
例年より1カ月早い道内初戦 3番から4連続含む7バーディー
男女通じて道内初戦が開幕。北海道勢では江別市出身の片岡尚之(25、CS technologies)が7バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの68で回り、首位に4差の10位タイにつけた。午前スタート組で一時は首位に立つも、6アンダーで迎えた苦手の16番パー3で第1打を池に入れ、一歩後退。30日の予選最終日では鬼門を克服し、上位を追走する。
例年より1カ月半早い地元初戦。片岡が初日から見せた。3番からの4連続を含む、7個のバーディーを奪う快進撃。オフからスイング改造に着手していたことが結果に表れた。「毎日試行錯誤。難しい部分もあるんですけど、確実に良くなってると思うので、それを信じてあとはやるだけ。やっとその成果が出てきたかな」。今季開幕戦では最下位スタートから予選落ち。そこから途中棄権を含む5戦連続で予選落ちするなど序盤は苦しんだが、視界良好で30日の予選最終日へと向かう。
直前27日の練習でギックリ腰を発症しての強行出場
腰に爆弾を抱えながらも完走した。27日の指定練習日に素振り用の練習器具をひと振りしたときにギックリ腰を発症。「ドライバーが40ヤードしか飛ばない。出られないかもしれない」と状態は深刻だった。その日に予定していた練習ラウンドはキャンセル。専属トレーナーによる懸命の治療により、翌28日のプロアマ戦に出場できるまで回復した。「出られただけでも、すごいラッキー。今日はいいスコアで良かった。無理しないで打つようになって、ショットが良くなったっていうケガの巧妙でした」。知人や家族が応援に来てくれる年に1度の北海道シリーズ。患部をテーピングでぐるぐる巻きにしながらの強行出場だ。
16番は今回も1オンできず 「池の手前に刻もうか迷っていた」
15番まで順調に進んでいたが、今年も苦手ホールの攻略に失敗した。グリーンを池にぐるっと囲まれた名物・16番ホール(196ヤード、パー3)。片岡のティーショットは無情にもグリーン左の池へ。ドロップゾーンからの第3打もピンに寄らず。スコアを二つ落とし、首位の背中が少しだけ遠のいた。「去年も4日間で3発ぐらい入れているんですよ。なので本当に、池の手前に刻もうか迷っていた。その前(15番)にバーディーを取って、すごくいい流れだったので、いけるかなと思ったらダメでしたね」。初出場の2021年から9度目の16番で、まだ一度も1オンすることができてない難攻不落の大きな壁となっている。
さらに今年の16番は「The Monster 16」と銘打ち、グリーン後方にギャラリースタンドが設置され、MCブースもある。この日も大音量の音楽がかかっていた中でのプレー。「もうちょい盛り上げてほしかったですね(笑)。明日もしっかり伸ばして、上位で決勝ラウンドに行けるように。あと16番は池に入れないように頑張ります」。トラウマを拭い去ることができれば、21年以来のツアー2勝目も現実味を帯びてくる。