背番号19の後継者・玉井 花束贈呈の加藤貴 金子イズム継承を誓う
■パ・リーグ10回戦 オリックス3ー1日本ハム(7月1日、エスコンフィールド北海道)
1日のオリックス戦で引退セレモニー 感銘を受けた選手多数
1日にエスコンフィールド北海道で行われたオリックス戦で、日本ハム・金子千尋特命コーチ(39)の引退セレモニーが行われた。オリックス時代の2014年に沢村賞のタイトルを獲得した右腕は19年から北の大地でプレー。日本ハムの在籍期間は4年と短かったが、その魂は後輩たちへ脈々と受け継がれていく。
道産子右腕の玉井 「19が似合う男になりたい」
中継ぎ右腕の玉井は、今季から金子コーチの背番号19を引き継いだ。この日出番はなかったが、一連の引退セレモニーに参加。偉大な先輩の勇姿を目に焼き付けた。
「きょう、あらためて思ったのが、僕は19が似合っていないです。金子さんの姿を見て感じました」と自虐ネタを交えつつ「あんなキレイなピッチングはできないですけど、19が似合う男になりたい」と決意を新たにした。
愛あるイジリに温かい言葉 しっかりと選手を導く
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金子コーチから、玉井はよく愛のあるイジリを受ける。最近も「いつもの感じで雑に扱われました」と言うが、温かい言葉もかけてもらった。6月28日の西武戦(那覇)では、ピンチで救援に失敗した。
落ち込んでいた時に「自分の持っている球種でしっかりカウントを取りながら、やっていくしかないよねと。迷いそうな時に、今まで通りでいいんじゃないのと言ってもらいました」。背中をそっと押してもらい、心が楽になった。
まだ「重いっすね」という背番号19。玉井らしいピッチングを見せることが、尊敬する先輩へ何よりの〝恩返し〟になるだろう。
花束贈呈役を務めた加藤貴 昨年12月の引退会見では記者役
試合前に行われた引退セレモニーで、選手会長の松本剛とともに花束贈呈役を務めたのは左のエース・加藤貴だった。昨年12月に行われた金子コーチの引退会見に、サプライズゲストとして登場。南アフリカ中央テレビの記者に扮(ふん)して、会場を大いに盛り上げた。
練習量の多さ、姿勢に驚がく 「少しでも近づけるように」
4年間ともにプレーし「本当にお世話になりました」と感謝。間近で接し、練習量の多さに驚かされたという。「多くは語らないですけど、背中で語る人です。あの年までやっていることが、体力もそうですし、すごいなと思います」と実感させられた。
「練習の姿勢だったり、そこは見習いたいです。少しでも近づけるよう頑張りたいです」。淡々とした口調ながら、金子イズムの継承を誓っていた。