《岩本勉のガン流F論》効果的な攻撃は生まれない スコアブックを見れば明らか
■パ・リーグ10回戦 オリックス3ー1日本ハム(7月1日、エスコンフィールド北海道)
一度もなかった先頭打者の出塁 一方オリックスは…
スコアブックとは正直なものだ。日本ハムはヒット9本を放ちながら、一度も先頭打者を出塁させられなかった。四球と相手失策を含めると、11出塁。いくら塁をにぎわせても、常に1つはアウトが先んじている。効果的な攻撃は生まれない。
一方のオリックスは7度も先頭バッターが塁に出た。四回にファイターズが追いついたが、直後の五回に2点を奪い、主導権を取り返した。スコア以上に優劣の差がついたゲームだった。
8回3失点は勝っていてもおかしくない数字
裏を返せば、それを許したのが上沢。結果だけを見れば、8回117球を投げ、11安打3四死球ながらも3失点。打線の援護があれば、勝っていてもおかしくない数字だ。並の投手ならば「よう投げた!」と、たたえたい。
上沢にはクオリティースタートという言葉を使いたくない
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だが、上沢は、そんなものを求められているピッチャーではない。打線を鼓舞し、前日の負けも払拭するような投球が求められている。それがエース。そこも含めて投球術。この日に限っては足りていなかった。報道などで耳にするクオリティースタート(6回以上で自責点3以内)。きょうの上沢には決して使いたくはない。
ただ、他の投手が見習うべき点は多い。走者を背負いながらも追加点を与えなかった八回のマウンド。本人は九回も投げるつもりでいたはずだ。エースの意地を見た。
対戦チームの対策にハマっている打線 相手を上回らなくては
打線は一時の元気がない。対戦チームは確実に傾向を分析し、対策を練ってきている。その繰り返しがプロ野球。相手を上回っていかなければ、成績を残し、勝利をつかむことはできない。
すべてが順風満帆などありえない。でも、こういう時こそ、意気揚々とバットを振ってもらいたい。オリックス打線は連日、ファーストストライクからガンガン打ってきている。
猛アピール中の郡司 野村よ、ギラギラいかんかい!
郡司は猛アピールを続けている。この日も2安打。良いものを持っているし、必死さも伝わってくる。ポイントゲッターとして5番、6番も任せられる。ただ、新戦力や、あらためて昇格してきた選手がトピックスとして目立っている。
既存の戦力よ、何をしている! 野村よ、ギラギラいかんかい! DHでのスタメンが郡司。九回の代打には伏見。唇から血がにじむほど悔しいはずだ。意地を見せんかい!