札幌の新人FW大森 戦列復帰への道「1日でも早く」
■7月4日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
前節のアウェー神戸戦(1日、1△1)で敵地での勝ち点1を得た北海道コンサドーレ札幌は、2日間のオフを挟んで練習を再開した。パス練習や4対4+フリーマンでのミニゲームなどで、8日のアウェー福岡戦(ベススタ)に向けて調整。3月30日に右脛骨疲労骨折の手術を行い、戦列を離れていた新人FW大森真吾(22)は対人プレーをのぞくフルメニューを消化。期待の大卒ルーキーのプロデビューは、そろそろ秒読み段階へと入る。
フリーマンでミニゲームに参加 デビューの日を心待ち
先月22日から全体練習へ部分合流した大森は、まだ本格的な対人練習は行っていないものの、ミニゲームではフリーマンとしてプレーしている。「練習でコンディションが上がったら、リーグ戦でもメンバーに入れるかもしれないので、1日でも早くやっていきたい」と、着実に近づいてきているデビューの日を心待ちにする。
大学屈指の大型ストライカーがプロ初のキャンプで右脛骨疲労骨折
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順天堂大時代は1年生ながら定位置を確保し、関東大学リーグ1部の新人賞を獲得した。世代別の日本代表にも選出された経験を持ち、大学屈指のストライカーとの呼び声も高かった。だが、プロとして初めて臨んだ熊本キャンプ中、大学3年時に骨折した右脛骨の痛みが強くなって離脱を余儀なくされた。「痛いのはずっとでしたが、熊本に入ってからちょっと体が動かないなと思って。トレーナーに相談して、開幕戦の2日後に病院へ行ってレントゲンを撮ったら折れていたのが分かりました」と、当時の成り行きを説明した。
「今はちょっとずつ良くなってきた。楽しみながら練習できている」
約3カ月にもわたる長期離脱を経て、ついに部分合流を果たした。「朝起きてリハビリするのと練習するのとでは、モチベーションも違いますね。最初に(全体練習へ)入ったときは、全然フィットしていないというか、足にボールが付いていない感覚があって、悔しい、もどかしい、という気持ちの方が上回っていた。今はちょっとずつ良くなってきた感覚があるので、楽しみながら練習できている」。まだ慣れない部分もあるが、久しぶりにチームメートたちとサッカーができていることで表情は明るい。
持ち味は前線で時間をつくること
チームは神戸戦でリーグ40得点の一番乗りを果たした。翌2日に横浜Mが4得点(通算42得点)を挙げたため、リーグ最多の座はいったん譲ることとなったものの、屈指の攻撃力は健在だ。これから攻撃の一員として加わっていくため明確なイメージも思い描いている。「(前線で)時間をつくれるところは持ち味の一つだと自負しているけど、今のチームではスピーディーなショートカウンターが武器だと思う。シャドーで入るか最前線に入るかは分からないですが、チームのやり方にフィットさせながら特長を要所要所で出していきたい」。
大型ストライカーとして将来を嘱望されている背番号23。プロとして第一歩を踏み出す瞬間は、もう間もなくだ。