万波 キャリアハイ15号 アーチ量産の大谷が刺激に
■パ・リーグ12回戦 日本ハム10ー3ソフトバンク(7月4日、ペイペイドーム)
横浜高の先輩・近藤の前で特大の一発 「ド会心です」
ライバルたちの度肝を抜いた。日本ハムの万波中正外野手(23)が4日、ペイペイドームで行われたソフトバンク戦の五回、パ・リーグ本塁打ランキング単独トップの第15号ソロ弾を放った。昨季の14本を上回り、キャリアハイを更新。「タイトル争いは初めてですし、15本以上のホームランも初めて。本当に新しい挑戦をしているような気持ち。実績十分の方たちに何とか食らいついて、最後まで争っていきたい」と声を弾ませた。
横浜高の先輩でもある左翼手の近藤が一歩も動かなかった。「真っすぐばかりだった。その速い真っすぐを狙おう」と配球を読み、ソフトバンク2番手・尾形の151キロを強振。「ド会心です。本当に真芯で、完璧でした」と自画自賛した打球が、左翼スタンド中段に突き刺さった。昨季、出場100試合でマークした14本を、出場73試合目で超えた。堂々のキャリアハイだ。
米球界を席巻する二刀流戦士に魅せられて
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パ・リーグ本塁打王争いで、2位の浅村に2本差をつけ、トップに立っている。海の向こうでは、日本ハムから旅立ち、二刀流を実践しているエンゼルスの大谷がア・リーグの本塁打王争いをリードしている。米球界を席巻するスターは、万波にとってあこがれの存在。今年3月、侍ジャパンのサポートメンバーに選ばれ、対面がかなった。フリー打撃を間近で見学するなど、パワーや技術、人柄に触れた。
今季の本塁打はいつも動画でチェックしている。驚異のハイペースでアーチを量産する大谷を見て「ヤベーなと。目指すところは、はるか先だなと見せつけられていますね。80試合くらいで31本ですよね。舞台も違うし、レベルも違いますけど、まだまだだなと実感しています」と素直な心境を口にした。
すべてを吸収する姿勢 まだまだ発展途上
体つきや実績、経験は異なる。ただ、吸収できる部分があると信じている。最高の教材を自らの成長につなげるつもりで「どうやったらこんな打球を打てるようになるのかと、いつも真剣に考えています」と明かした。規格外の身体能力を持つ男は高卒5年目で、まだ発展途上。今は雲の上の存在でも、大谷の背中を追い続け、超一流スラッガーになる。