大谷翔平に憧れる15歳の道産子アマ・斎藤が生まれ故郷で〝プロデビュー〟【女子ゴルフ】ミネベアミツミレディス北海道新聞カップ6日開幕
札幌・真駒内CCで新規トーナメント開催
国内女子ゴルフの新規トーナメント、ミネベアミツミレディス北海道新聞カップが7月6日から4日間、札幌・真駒内カントリークラブ空沼コース(6611ヤード、パー72)で開催される。北海道勢はプロ10人、アマチュア3人の合計13人がエントリー。6月の日本アマチュア選手権で12位タイに入り、今大会最年少出場となる札幌市出身の斎藤碧夏(札幌光星高1年)がプロトーナメントに初出場する。
〝真夏の大冒険〟「もう全部楽しい」
フレッシュな15歳のJKが、どきどき、わくわくの〝真夏の大冒険〟に旅立つ。「(ゴルフは)もう全部楽しい。最近はゴルフのことしかほんと考えてないんです。もう分からないくらい楽しい。予選通過を目標に、練習ラウンドでいろいろコースマネジメントを考えたので、確実にプレーしていきたい」と声を弾ませた。
指定練習日には河本らプロ3人とラウンド 「いつもの真駒内と別人」
3日に18ホール、さらに4日の指定練習日には、ツアー1勝の河本結(24、RICOH)ら3人のプロとインの9ホールを回った。ジュニアの試合で何度もラウンドしたことのあるコースだったが「いつもの真駒内と別人になって、もうフェアウエーも狭くなって、ラフも深くなって、全然違うコースみたいだった」と、トーナメントのコースセッティングに驚きを見せたが「海外のコースみたいな感じで、ほんと楽しみです」と、6日からの本番を待ちきれない様子だ。
間近で見たプロの打球は全く違った。斎藤もこの1年間で得意のドライバーの最大飛距離が約30ヤード伸びて250ヤード。「伸びたと思ったんですけど、プロと回ったら、後半は置いてかれちゃいました。打球の質が違いました。自分はこう、ポーンって高く上がっちゃう球で。やっぱりプロは違うな。音も違ったし、風にも負けてない。体の大きさも全然違う。結構自分の中で、今年は体が大きくなった方だなって思ってたんですよ。でも、プロと一緒にいたら、体つきが違う」と、フィジカルも技術も全てにおいてレベルの差を思い知った。
4日の指定練習日に、得意のドライバーショットを打つ、大会最年少の斎藤
結果よりも学びが大事 「誰よりも吸収したい」
ただ、貴重な機会を逃さなかった。ラウンド中、意を決して自ら質問。「河本さんから、洋芝の深いラフのアプローチを、少しアドバイスいただきました」。翌日、すぐに練習グリーンで、じっくりと反復練習。「今回は、結果も大事ですけど、プロの上手なところを学んで、誰よりも吸収したい」と、もう一つの大事な目標を掲げた。
6月日本アマ選手権に出場 「その日の調子に合わせたゴルフができるようになった」
2022年4月に、北海道ゴルフ連盟の強化合宿でナショナルチームの岩本砂織コーチから指導を受けた。「すごい自分に合っていた」。その後、直接やオンラインなどでコースマネイジメントを学んだ。その成果が実を結んだのが、23年6月の日本女子アマチュア選手権。目標としていた国内最高峰の日本女子オープンの出場権を、あと1打及ばず逃したが「今年は特に調子が良いっていうわけではないんですけど、調子が悪い中でスコアをまとめることが去年より上手になった。自分のレベルだったり、その日の調子に合わせたゴルフができるようになったので、安定したスコアを出せるようになったのかな」。アマチュア最高峰の舞台で貴重な経験を積んだ。
大谷は「とにかく強い。決めたい時に決めれる選手。私も…」
将来の夢はもちろんプロ。プロテスト受験の解禁は2年後だ。目標とする人は、MLB・エンゼルスの大谷翔平(29)。「とにかく強いからです。決めたい時に決めれる選手、本当に憧れる。私も決めたい時に、バシッと決めれる選手になりたいです。(WBCは)見てました。もう、最後もかっこ良すぎて、もう本当にかっこいいです」。世界の〝ショウヘイ〟に憧れる15歳が、生まれて初めての大ギャラリーの中で、いよいよスタートを切る。