道産子左腕の福田俊 火消し&完璧ロング救援 3年前のトラウマ払しょく
■パ・リーグ13回戦 日本ハム1ー5ソフトバンク(7月5日、ペイペイドーム)
鈴木KOのホークス打線をピシャリ パーフェクト継投
日本ハムの福田俊投手(26)が5日、ペイペイドームで行われたソフトバンク戦で火消しに成功し、完璧なロングリリーフを披露した。5点ビハインドの二回1死二塁で救援し、2回⅔を無失点。猛威を振るったホークス打線を沈静化させ、敗戦の中でキラリと存在感を示した。
先発の鈴木が一回につかまった。想定外の事態。ブルペンが慌ただしくなった。二回途中、交代の連絡が来た。ピンチを切り抜け、イニングも稼がなければならない。ハードなミッションを課せられたが「それが仕事なので。ピンチなんですけど、逆にチャンスでもある。パンと抑えられれば、こっちに流れをもってこられる」と腹をくくっていた。
3年前のリベンジ完遂 二回のピンチで柳田を二ゴロ
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過去の自分とは違う。3年前、一つの〝トラウマ〟を抱えていた。2020年8月28日、同じくペイペイドームで行われたソフトバンク戦。先発の金子(現特命コーチ)が一回につかまり、二回から救援も、相手の勢いにのみ込まれた。柳田に本塁打を浴びるなど、2失点。火に油を注ぎ「全然ダメダメで。イニングをまたぐこともできなかった」と悔やんだ。
同じ失敗は繰り返さない。今回こそは、自らの投球で流れを変え、KOされた先発投手の痛みを少しでも和らげたかった。当時は痛打された柳田を二ゴロに抑え、牧原大から三振を奪ってピンチを脱出。三回、四回は3者凡退で終え、傾いた流れを引き戻した
6戦連続無失点も反省忘れず 狙うは勝利の方程式
6月9日に昇格してきてから、6試合連続無失点。打者21人に対して、安打を2本しか許していない。ただ、慢心することはなく「点は取られていないですけど、その日、その日で絶対に反省は出るので。現状に満足しないように悪かった点、良かった点をしっかり整理してまた次、という感じで投げています」と謙虚に言葉をつないだ。
試合展開によって、ワンポイント、ロングリリーフなど、多様な役割を求められるが、望むところだ。「結果を残して残して残して、次に勝ちパターンで投げさせてもらえるように。信頼の積み重ねだと思います」。より重要な局面を任される投手になるため、5年目左腕は目の前の1球に集中する。