札幌DF福森 2年前の再現弾で通算300試合出場に花添える
■7月6日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
北海道コンサドーレ札幌は8日の福岡戦(ベススタ)に向けてボール回しなどで調整を行った。2年前のアウェー福岡戦で決勝ゴールを挙げたのがDF福森晃斗(30)だ。当時と同じ舞台で行われる一戦で再びゴールを挙げ、自身のJ1・J2通算300試合出場の記録に花を添えてみせる。
ここ2試合出場機会なし
J通算300試合出場まであと1試合に迫っている福森。直近の2試合はベンチ入りこそするものの出場機会がなく、記録達成目前で足踏みが続いている。「自分は出る機会が与えられたら、そこで仕事をするだけ。練習からアピールして自分がスタメンでも遜色ないようなプレーをし続けてスタメンの座を勝ち取るのが一番だと思うので、ここ2試合は出場時間が0ですけどネガティブに捉えずに前向きにやっていくしかないですね」と定位置再奪取に向けて静かに闘志を燃やす。
堅守相手はセットプレーが有効
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福岡は元札幌のDF奈良竜樹(29)、189センチの長身を誇るDFドウグラス・グローリ(33)らCB陣がゴール前を固める堅守が特長。5日の11対11は主力組でプレーした福森の精度の高い左足が勝負のカギを握ることになりそうだ。「ここ最近もセットプレーで点が取れていますし、堅い相手にとってはなおさらセットプレーが大事。出場機会があれば、そういうところで違いを見せて少しでも勝利に貢献できたらと思います」。
21年のベススタではミドルシュートを決めた
セットプレーからのアシストはもちろんだが、この試合で福森に期待したいのがチームを勝利へ導くゴールだ。21年4月3日にベススタで行われた福岡戦(2〇1)の後半9分、巧みなボールタッチで相手DFを交わした福森が、左足で地をはうミドルシュートを放つと、ボールは相手の守備網をすり抜けて福岡ゴールのサイドネットに突き刺さった。「ミドルシュートを撃って決めることが自分のプロ生活の中ではあまりないので、その1本として覚えています。ああいうシュートを撃ったことがなく、あの場面もどこに出そうか迷っての最後の選択肢のシュートでした。(ゴールの)後ろがサポーターの皆さんでしたし、そこに向かってゴールを決められたのは、自分にとっても非常に大きかった」。このゴールで勝ち越した札幌は1点リードのまま逃げ切って勝利を収めた。その再現に向けて自身も〝アンコール〟に意欲を見せる。「自分もあの頃よりパワーが付いていると思うので、また狙っていきたい」。
札幌加入後初ゴールも福岡戦
思えば福森の札幌加入後初ゴールが生まれたのも、15年3月21日の福岡戦(札幌ドーム、2〇1)だった。「最後GKのパスをカットして真ん中辺りから決めたやつですよね。ここに来てもう9年目。1年目で決めているゴールなので懐かしい思い出ですね」。福岡戦はここまで通算2得点。8日の試合でこの数字をさらに積み上げたい。
園児たちのエールをエネルギーに変え
この日の宮の沢には、札幌のサッカースクールでつながりがある新琴似育英幼稚園の園児が練習見学に訪れた。全体練習終了後にはピッチ上で記念撮影を実施。子供たちの元気な姿にパワーをもらった。「本当にみんな元気が良くて。自分たちも子供たちやいろいろな人を元気づけさせるようなプレーをしたいですね」。子供たちからもらったたくさんのエールをエネルギーに変えて、福森が敵地で躍動を見せ、札幌を勝利へと導く。