道産子・内田と吉本も下位からランクアップし最終日へ【女子ゴルフ・ミネベアミツミレディス北海道新聞カップ】
■ミネベアミツミレディス北海道新聞カップ3日目
▽決勝ラウンド1日目(7月8日、札幌・真駒内カントリークラブ空沼コース、6611ヤード、パー72)
意地を見せる道産子2人
通算3オーバー、56位タイで決勝ラウンドに進出した、道産子2人が共にスコアを伸ばした。南幌町出身でプロ2年目の内田ことこ(20、加賀電子)は、4バーディー、1ボギーの69で31位タイ。札幌市出身の吉本ここね(23、不二サッシ)は3バーディー、2ボギーの71で44位タイ。最終日はそれぞれの思いを胸に、地元開幕戦で好フィニッシュを目指す。
内田ことこ「難しいホールもパーを拾っていければスコアにつながる」
ぎりぎりで予選を突破し、上位陣と反対のインコースの〝裏街道〟で、道産子2人が奮闘した。内田は初日に76を叩いて84位タイ発進と出遅れたが、コツコツとスコアを伸ばし、3日間でベストフィニッシュ。最終日へ向け「きょうも結構チャンスをたくさんつくれたと思う。取れるところは取って、難しいホールもところどころあるので、そこはしっかりパーを拾っていければスコアにつながるかな」と、すぐに練習場へ向かった。
昨季33試合に出場したことで手応え
ルーキーイヤーの昨年は、開幕3戦目の「Tポイント×ENEOS」でいきなり優勝争いを演じ4位に入ったが、「たまたまですね。あれはマジで」と謙遜する。それでも、ほぼフル参戦となる33試合に出場したことには、「上出来です。レギュラーツアー1年目から出られると思っていなかった」と手応えを口にした。シーズン終了時点のメルセデスランキングでは62位。同50位以内のシード入りこそ逃したが、シード選手を除く、優先出場権を懸けた予選会(QT)で27位に入り、今季もレギュラーツアーを主戦場に戦っている。
今季は18試合中1桁順位を2度達成も10試合で予選落ち
長丁場のシーズンは今大会から後半戦。ここまで18試合で、1桁フィニッシュが2度、10試合で予選落ちと好不調の差がある。「波はあると思うんですけど、悪い時はその対処法を探りながらやっている。自分の中で少しずつそういうのを増やしていって、悪い時でも、いいところで戦える選手になれれば」。安定して上位に顔を出せるように課題と向き合い、自らのゴルフを磨いていく。
吉本ここね 今季2度目の予選通過 先月はステップアップツアー初V
吉本は今年、レギュラーツアー3戦で2度目の予選通過を果たした。昨年は推薦出場を含む6試合に出場も全て予選落ち。オフからスイング改造に取り組んできた。「テークバックをその場でクイって上げちゃうのが小さい頃からの癖。もっとスイングアークを大きくいくイメージ」。フェアウエーキープ率には定評があるが、グリーンを狙うパーオン率にこだわってショットを磨いてきた。
6月のステップアップツアーで初優勝。「去年のオフにやったことが、少しずつ試合でできるようになってきてる感覚は、去年よりあります」。少しずつではあるが、光が見えてきた。
道産子3人の優勝争いに刺激
最終日は道産子3人が優勝争い。「負けていられないんですけど、まだレギュラーで上位を争うことはできないと思う。いずれこの先はできるように、今は一試合一試合を大事に。しっかり反省して、技術を磨いていけるように頑張りたい」。2016年以降、北海道勢の優勝は菊地と小祝のみだが、その背中を追いかける次世代も、その座を虎視眈々と狙っている。