ファイターズ
《岩本勉のガン流F論》多様性を見せつけた2投手 山本拓は先発能力が高い
■パ・リーグ13回戦 ロッテ3ー2日本ハム(7月9日、エスコンフィールド北海道)
特別なマウンドで披露した等身大のピッチング
敗戦の中、2人のピッチャーが多様性を披露した。まずはオープナーで先発した山本拓。リリーフ投手という固定観念がついていたが、ゲームをスタートさせる能力は高い。プレーボールと同時にしっかりと打者と向き合うことができる。
これがなかなか容易ではない。ましてや特別なマウンド。自分と戦ってしまう投手は多い。それが山本拓にはなかった。持っているモノ以上のパフォーマンスを出そうとはしていないのだろう。等身大の投球を心がけているからこそ、「うかがうボール」がなく、後手に回るシーンが皆無だった。
決して独り相撲になることはない ベンチからの信頼も勝ち取った
タイプとしては押しが強いピッチャー。小柄ながらストレートでファウルが取れ、スライダーに代表される変化球のコントロールも良い。決して独り相撲にならない投手だ。この先、いろいろなプレッシャーがかかるだろうが、加入後の数試合でベンチは確信したはずだ。「自信を持ってマウンドに送ることができる」と。