松本剛 同期との絆が生んだ2安打 ロッテ・石川慎の活躍が刺激
■パ・リーグ13回戦 ロッテ3ー2日本ハム(7月9日、エスコンフィールド北海道)
21度目の複数安打 敗戦の中、持ち前の巧打を披露
日本ハムの松本剛外野手(29)が9日、ロッテ戦(エスコンフィールド北海道)に「2番・左翼」で先発出場。チームは逆転負けを喫したが、今季21度目の複数安打をマークするなど奮闘した。
ロッテ・石川慎の出ばやしを拝借 先制点を演出
打席に入る際の登場曲に、松本剛はある思いを込めていた。球場に流れたのは、ロッテにトレード加入したドラフト同期・石川慎吾の出ばやしでもある関ジャニ∞の「モンじゃい・ビート」。前日8日に「ちょっと借りるわ。あした流す」と一声かけていた。
明るいメロディーに後押しされるように、一回の第1打席は相手先発・種市の変化球を捉えて左翼線二塁打をマーク。先頭で迎えた四回の第2打席は中前に運び、万波の先制タイムリーを呼び込んだ。
忘れられない鎌ケ谷での日々 盟友と切磋琢磨した日々
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前日8日に勝ち越し打を放ってヒーローとなった石川慎は、2011年のドラフト高卒同期。新天地で躍動する姿に「すごく調子良いし、負けないように頑張りたい」と大きな刺激を受けている。
苦楽をともにしてきた大切な仲間だ。入団当初、ともに2軍暮らしが続き「慎吾とは同期で一番、一緒にいる時間が長かったし、プライベートでも一緒にいました」。2軍本拠地・鎌ケ谷での思い出は数え切れないほど。2軍戦後のミーティングでは、松本剛と石川慎がいつも名指しで怒られていた。
会うたびに確かめ合う 「あの時があるから、今があるよな」
「いつも傷のなめ合いをしていました。大丈夫だよ、気にするなよって。全然打てないし、エラーばかり。こうやって、12年もやっているのは僕と慎吾が一番驚いていますね」。腐らずバットを振り続け、松本剛は昨季首位打者のタイトルを獲得。「会うたびにあの時があるから、今があるよなって。厳しくやってもらったことは感謝です」と今では笑って振り返れる。
今や同リーグでしのぎを削るライバル 負けられない思い胸に前へ
巨人からロッテに移籍し、チームは違えど、再び同じリーグで戦うことになった。「また、ロッテで会えるので負けないように頑張ります。切り替えてですね」。チームは4連敗を喫して5位転落。11日からエスコンフィールド北海道で4位・楽天との3連戦を控える。盟友の活躍を励みに、選手会長は次なる戦いに挑む。