《荒木大輔のズバリ解投》巨人の原監督も高評価する今川の姿勢
1軍復帰を目指すポンセ 直球がまだまだ
ファームは1軍復帰を目指す選手の状態を確かめる場ともなりえる。8日の楽天戦ではポンセが先発し、6回3安打2失点の内容だった。ただ、本来の姿にはほど遠い印象を受けた。直球のキレ、伸びがまだまだだった。スピードガンでは150キロ超をマークしていても空振りを取るシーンがほとんどなかった。
ボールへの力の伝わりが不十分なのか、または下半身の使い方に問題があるのか。負傷箇所は左膝だった。影響が残っているのかもしれない。1軍の台所事情もあるが、焦らなくてもいい状況ならば、もう一回は2軍で投げ、様子を確認するのがベターと感じる。
充実の1軍リリーフ陣 スタイル取り戻したい石川
一方、石川は少々時間がかかりそうだ。ストレートが数字、質ともに上がってきていない。直球で押し込み、フォークを落とすのがスタイル。それが十分にできない今、カーブを使ってピッチングを組み立てざるを得なくなっている。1軍のリリーフ陣は現在、充実している。右ならば、池田や玉井。割って入るだけのパフォーマンスには至っていないだろう。
好感持てる今川のパフォーマンス 8日には本塁打をマーク
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思わず、顔がほころぶのが今川だ。バッティングはもちろん、守備も走塁も実に一生懸命。そうあって当然なのだが、野球に取り組む姿勢はピカイチ。中継席にいてもよく声が聞こえてくる。ヒーローインタビューも丁寧で、ファンを大切にしているのが分かる。
交流戦の時、巨人の原監督と言葉を交わした。本人にも伝えたのだが、原監督も今川の姿勢を高評価していた。
1軍では外野のポジション争いが激化
今川の存在はチーム力を底上げする。外野陣の争いが激しい。万波や江越もアピールを続けているが、結果が出なければすぐにでもスタメンから外されるだろう。ボーンヘッドでもしようものなら、2軍に落ちてしまうことだってあるだろう。それだけ戦力が整ってきている。そこに来ての今川となると、競争はさらに激化する。8日の試合では本塁打もマークしている。
ルーキーの矢沢は8日、五回まで左翼を守った。今は計画的に出場機会を増やしている段階のはず。投球となると、まだまだ先になると予想する。
6月に猛アピールの阿部 課題は打撃力アップと明白
若手では育成2年目の阿部。存在感を示してきた。非力さが目立ったのだが、徐々に改善されてきた。今後まだまだプロの壁に当たるだろうが、6月は打率3割近くの成績を残した。自信にしてもらいたい。もともとスピードがあり、守れる選手。さらなる飛躍に期待したい。