中途半端なメンバー編成で臨むとJFL相手でも痛い目に遭う《平川弘のCool Eye》
サッカーは一つのプレーで流れが変わる
8日のアウェー福岡戦は1―2で逆転負けを食らい10位へ後退した札幌。前半は完全にゲームを支配し主導権を握っていただけに、とどめを刺せなかったことが本当に悔やまれる。サッカーは一つのプレーで流れが変わる。それを痛感させられたゲームだった。
前回の福岡戦は3-1のはずがVARで覆され2-2に
福岡との前回の対戦でもそれは学習したはずだったのだが…。前回はMF浅野の超ロングシュートが決まって3-1かと思いきや、VARで巻き戻されて前のプレーがPKと判定。2-2に追いつかれて嘘のような話に。ペトロヴィッチ監督が激怒したゲームだった。一度流れが変わるとそれを引き戻すのは簡単ではない。今回も3分ほどの間に2点を食らってひっくり返された。
今回も中途半端?に点を取りに行ってカウンター
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今回はMF金子がPKを外したことが逆転負けの引き金となった。PKを決めていれば2-0と楽になれたのに。メンタル面での落ち込みがチーム内にあったのは事実だろう。これまで金子は3本PKを決めている。今回4本目で失敗した。確率的にはそろそろ失敗してもおかしくはなかった。金子には反省してもらいたいが、PKを外した時点でまだ1-0で「1点リードしている」意識を持てなかったのだろうか。中途半端?に点を取りに行ってカウンターを食らい失点。MF宮澤のチョンボがあったのだが、後ろはいつものように手薄の状態だった。点を取り切れないと、そこがフューチャーされても仕方がない。
中2日で新潟戦を控え、采配に注目
12日は天皇杯3回戦ヴェルスパ大分戦(レゾナックドーム大分)がある。福岡戦後、札幌に戻らず熊本で調整し過密日程を乗り切ろうとした。確かに札幌へ戻っていたら移動だけで疲れてしまう。対戦相手のV大分はJFLのチームだが2回戦でJ2の大分を下して3回戦に勝ち上がってきた。敵地でのゲームでもあり侮れないチームだろう。札幌は逆転負けした福岡戦のショックもあり、中途半端なメンバー編成で臨むと痛い目に遭うことは必至。中2日でリーグ戦のホーム新潟戦(札幌厚別)を控えており、メンバーのやり繰りや采配が注目される。