札幌DF西大伍 天皇杯4度目の優勝に向け「自分のできる最大限を出していきたい」
■7月11日、熊本県・大津町運動公園球技場
熊本で調整後、大分へ移動
北海道コンサドーレ札幌は12日の天皇杯3回戦ヴェルスパ大分戦(レゾド、19時キックオフ)に向けて、戦術練習などで最終調整を実施。練習終了後、試合の舞台である大分へ向かった。過去在籍した3チームで計3度の天皇杯優勝を経験しているDF西大伍(35)。自身4度目の戴冠に向け勝利を手中に収める。
熊本でのミニキャンプ2日目。土砂降りだった前日とはうって変わって晴天に恵まれたが、熊本県内の多くの地点で今年の最高気温を観測する厳しい暑さ。その中で西も約1時間のトレーニングに励んでいた。クラブが目標として掲げるタイトル獲得のためにも負けられない一戦。一発勝負の独特の緊張感が漂うが、「いつも通り、自分のできる最大限を出していきたい」とプロ生活18年目のベテランは淡々と口にする。
鹿島、神戸、浦和で優勝経験
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鹿島時代の2016年度、神戸時代の19年度、浦和時代の21年度とこれまで3度、天皇杯優勝を経験している。「何の大会であろうと、勝つためにプレーするのは変わらない」と語るが、日本最高峰のトーナメント戦を勝ち抜いた経験を持つ選手がチームにいるのは心強いことだ。
相手の山橋監督の選手時代を観戦
対戦相手のヴェルスパ大分を指揮するのは札幌市出身で1997年から2年間札幌でもプレーした山橋貴史監督(51)だ。直接の面識は無いそうだが「(札幌で)プレーしていたとき、僕は見てましたね」と少年時代を振り返る。かつての赤黒戦士が率いるチーム相手に大きな成長を遂げた今の札幌の強さを披露してみせる。
札幌4強の記憶は「あんまりです」
ルーキーイヤーの06年には、札幌のクラブ史上最高となる天皇杯ベスト4進出を経験。決勝進出を懸けたG大阪との準決勝(1●2)でベンチ入りをしているが、当時の記憶は「ほとんど試合に出てないのであんまりです」と苦笑いする。札幌で現役を続ける選手では、当時を知る唯一の存在となった西。「もちろん優勝は狙っていますけど、1試合1試合という感じです」。クラブ最高成績の更新、そして自身4度目の栄冠へ。番狂わせなどは許さずにJ1チームとして順当勝ちを収めて4回戦へ駒を進める。