Vリーグ
2023/07/11 22:00

新設V3女子初参戦のアルテミス北海道に強力援軍 札幌国際大と産学連携協定

アルテミス北海道は札幌国際大と包括的産学連携協定を締結した。左から奥山選手兼広報、札幌国際大・蔵満学長、工藤代表理事、札幌国際短大・平野学長、松田主将(撮影・西川薫)

将来的にはセカンドキャリアを活用しスポーツクラブ設立へ

 23年11に開幕するバレーボールV3女子に初参戦のアルテミス北海道は札幌国際大、同短大と包括的産学連携協定を結び、7月11日に同大で調印会見を行った。今後、同大の学生がVリーグの試合運営を経験するなど、将来的にはスポーツ選手のセカンドキャリアを活用し全国的に課題になっている部活動の地域移行を視野に入れたスポーツクラブ設立を進めていく。

工藤代表理事 トップチームへの育成システム構築に取り組む

 同大で行われた調印式には、アルテミスの工藤浩代表理事のほかに松田莉子主将(29)、選手兼広報の奥山優奈(27)も出席。工藤代表理事は「インターンシップなどを通じて実践の場をいろいろ提供できたら」と産学連携に期待を込めた。アルテミス北海道は道産子が中心。工藤代表理事は地域に根付くために「底辺からしっかり育てて、トップに上げていくことをやらないといけない。その中でジュニアから小中高、U21まで見据えて、将来的に組み立てできれば。その足がかりになればいい」。今回の連携を土台に、トップチームへの育成システム構築にも取り組む。

蔵満学長「選手たちの測定、トレーニング、戦術面での分析をお手伝い」

 同大は過去にも日本ハムや北海道コンサドーレ札幌などと同様の協定を結んできた。スポーツ人間学部では現在2学科で約600人が学ぶ。蔵満保幸学長は「選手たちの測定、トレーニング、戦術面での分析などは、スポーツ人間学部が十分にお手伝いできるんではないか。学生たちにとって理論と実践の場を、そしてアルテミス北海道様には本学をいろいろと利用して強くなっていただいて、北海道のスポーツ振興に私どもとともに歩んでいただきたい」とウィンウィンの関係を築いていく。


松田主将 格上相手に前哨戦「課題克服して全勝優勝」

 7月9日にV前哨戦となるサマーリーグ東部大会を終えたばかりの松田莉子主将(29)は「皆さまの協力に私たちのプレーで恩返しできたらいい。V参戦に大きな力になる」と意気込む。サマーリーグではV1やV2の格上チーム相手にリーグ戦4戦全敗。順位決定戦でも敗れ最下位に。松田主将は「アルテミスの良さを出せる場面もあったと思いますし、セットを取れたのも大きな収穫。でも勝ち切らなきゃいけないところで勝ち切れなかった部分が一番の課題。秋から始まるVリーグでは今回の課題をしっかり生かして全勝優勝できるように頑張りたい」。11月の開幕までに課題を一つずつ克服していく。


奥山 毎週日曜朝のFMラジオからPR「反響の大きさ感じる」

 選手兼広報の奥山優奈(27)は知名度アップにも貢献する。22年夏から道内FM局で毎週日曜朝に冠番組を持つ。Vリーグ入り決定後「『あ、ラジオ聞いてるよ』とかって声をかけてもらうことが多くなって、反響の大きさは感じてます。今シーズンのファンクラブの募集がもう少しで始まるんですよ。今、SNSって大事じゃないですか。だから、そういうところをしっかり使って、まずはチームをもっと知ってもらう。あとはホームゲームがあるよっていうところも全面的に出していきたいと思うので、どうやっていけばいいか考えてます」。北海道に初めて誕生した日本最北の女子Vリーグクラブが初陣へ向け、準備を進めていく。

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