《天皇杯V大分戦後》選手の移籍を視野に入れながら、若い選手を準備しなければいけない
■天皇杯3回戦 V大分2-5札幌(7月12日、レゾナックドーム大分)
ー今日の試合を監督から見て
カップ戦ということで一発勝負は何が起こるか分からない。サプライズの結果が起こるのがカップ戦で、我々にとっては難しいゲーム。この気温の高さと湿度の過酷な環境の中での試合だった。非常に得点差が開いて勝利した結果となったが、点差ほど簡単な試合ではなかった。非常に難しいゲームだった。
ー出間はルヴァン杯で幻のゴールがあったが、今回は正真正銘のゴールとなった
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彼が見せてくれたプレーは彼の才能を示している。非常に将来が楽しみな選手だと評価している。カップ戦の状態次第ではリーグ戦にも入れたいと思っている。こういう試合の中でいろんなものが見えたことは収穫だと思っている。今日は金子が移籍するのではないかと記事が出ていたが、こういう時期は非常に選手の動きがある中で、我々札幌は抜かれていくクラブでもある。常に視野に入れながら若い選手を準備しなければいけないのは我々の使命。我々の受け入れる道を示しているのではないか。
サッカーの原点は何か。やはりベーシックなのは走ること。もちろん気候の問題もあったが、今日のゲームの中で走りが足りていない部分があった。
チームとしてケガ人が多いのが非常に難しくしている。重要な選手でのケガ人が多い。小柏、青木もしかり。スケジュールに関しても非常にタイトな戦いの中で結果を出していくのは非常に難しい。この辺のところをチームが選手を取って来てくれればいいが、選手の入れ替わりがあり、ウチは出て行く選手が多く、こういった大会を戦うことは非常に難しい。
我々がやることが機能していけば、それなりに戦っていけるだろう。選手たちが活躍していく中で、自分はできるとの思いが強くなって勝手なことをやってしまえば難しい。チームとしての役割を全うしながら、チームとして戦うことに集中して戦っていかなければ、あわやということが起きるかもしれない。
札幌はJ1の中では大きなクラブでない。鈴木武蔵やアンデルソン・ロペスといった、真ん中ぐらいのチームのFWがリーグで最も点を取っていた。札幌からしてみれば年間で30点を取っている選手がいなくなってしまえば、なかなかお金を掛けて取ってくるのは難しい。それはFWだけの問題ではなく、レギュラークラスがいなくなると、チームづくりはゼロからのスタートになってしまう。毎年毎年、チームをつくってJ1を戦っていくのはなかなか簡単ではない。毎年毎年、試行錯誤を繰り返しながらチームをつくって、何とかJ1を戦っていくというトライを常にしている、そういうチームである。