ヘッスラ適時内野打の浅間「死ぬ気で走りました」ケガの恐怖心より勝利への執念
■パ・リーグ14回戦 楽天4-3日本ハム(7月12日、エスコンフィールド北海道)
八回2死二、三塁から意地の1点もぎ取り吠えた
ヘルメットを吹き飛ばしながら、一塁ベースに両手で滑り込んだ。日本ハムの浅間大基外野手(27)が、2点を追う八回2死二、三塁の好機で代打出場。楽天の4番手・酒居が投じたフォークを打ち損じるも、ボテボテのゴロが三塁線へ転がる間に快足を飛ばし、最後は渾身のヘッドスライディングで適時内野安打をもぎ取った。
「打った瞬間『終わった』と思ったので、死ぬ気で走りました。あんまりランナーをかえそうとすると僕は力が入ってしまうので、ピッチャーのデータを考えながら打席に立ちました。〝しまった感〟がありましたけど、日頃の行いかな(笑)」
「明日の朝が心配だけど…」 後悔はない
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恐怖心を勝利への執念が上回った。一塁へ飛び込むプレーはケガと隣り合わせだが、ためらいはなかった。セーフを確認すると、手を叩き、吠えた。「とにかくセーフになろうと、いった。明日の朝が心配ですけど、湿布を貼って寝ます」と体の不安はあるが、後悔はない。
今季初昇格は6月30日 「H」のランプが何よりの精神安定剤
今季は春季キャンプで左足くるぶしを骨折し、出遅れた。1軍初昇格は開幕から3カ月後の6月30日。そこからは攻守に存在感を示しているものの、熾烈なレギュラー争いの真っただ中だ。どんなボテボテの当たりでも、「H」のランプが何よりの精神安定剤になる。「デカいと思います。気持ちの面でも楽に明日を迎えられると思うので、プラスに捉えていきたい」と前を向いた。チームは6連敗。それでも、背番号8の存在が希望の光を放っている。