池田 雪辱のホールド「原因がまとまれば、すぐに切り替えられる」
■パ・リーグ15回戦 楽天3ー2日本ハム(7月13日、エスコンフィールド北海道)
今季11ホールド目 浅村からは空振り三振
力強い投球で苦い記憶を拭い去った。日本ハムの池田隆英投手(28)が13日、エスコンフィールド北海道で行われた楽天戦に2番手で登板。同点の八回からマウンドに上がり、1イニングを無失点で切り抜けた。今季11ホールド目を手にし「普通通りに投げました。抑えたことが大事」と納得の表情。敗戦の中でセットアッパーの安定感が光った。
相手の中軸に真っ向勝負を挑み、パワーでねじ伏せた。先頭の小郷を二ゴロに打ち取り、迎えたのは4番・浅村。前夜に決勝弾を放った犬鷲打線の主砲は、この日も一回に先制打をマークしていた。リーグトップの本塁打数を誇るスラッガーに対して、右腕は「(配球は)まだ対戦があるので、あまり言うと…。攻めました!」とあえて直球勝負を選択。カウント2ー2から投じた渾身の152キロで、バットに空を切らせた。
今や勝利の方程式を担う 前回登板では黒星
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シーズンを通して安定感ある投球を続け、勝利の方程式の一角に食い込んだ。しかし、9試合連続無失点で迎えた前回登板の9日・ロッテ戦では、生命線のコントロールに乱れが生じた。勝負どころでカウントを稼げず、甘く入ったボールを痛打され、今季2敗目を喫していた。
シビアな結果を引きずることなく、次回マウンドへの糧とした。この日も2死後に安打を許し、続く伊藤裕には3球連続ボール。カウントを悪くしながらも、ここから踏みとどまった。「前回は長打で逆転を許していた。ランナーを置いた状態の時は、意識的に低くしようと思って勝負にいきました。前の打席でもホームランを打っている打者。意識しないと大きいことが起きてしまうと感じていた」と制球に細心の注意を払い、中飛に打ち取った。
過酷なリリーバー 気持ちの切り替えに自信
抑えて当然、打たれれば目立つ。リリーフ稼業をなりわいにする男は、気持ちの切り替えを得意にする。「原因や反省がまとまれば、すぐに切り替えられる。引きずるのではなく修正すること。今までもそうやって抑えてきた。自分の意図を持ってやっていれば大丈夫かなと思います」。失敗を乗り越えるたびに、たくましさを増していく。