釧路で行われる２軍戦を翌日に控えた１４日、矢沢や根本らファームで修行中の若手たちが、地元の子どもたちを対象に野球教室を開催した。選手たちが野球少年らと交流するグラウンドには、木田２軍監督の姿も。「釧路には現役時代やＧＭ補佐、１軍投手コーチの時にも来ている。今度はファームの監督として来ることができてうれしいね」と、温かなまなざしをフィールドに向けていた。

　かねて、ファンと直接触れ合う機会を大切にしている。「（野球教室には）ファイターズが北海道にいる、大事な意味があると選手も心得てくれている。俺も現役時代はファームの北海道遠征に来ていたよ。もう４０歳を過ぎていたね」と振り返る。日米球界で輝かしい実績を残した男は、いつだって飾らずおごらない。義理人情に厚い性格が言葉の端々ににじみ出た。

　野球教室の終盤。木田２軍監督はユーモアたっぷりの自己紹介を兼ねて、子どもたちへエールを送った。「知らないと思うけど、お父さんやお母さんの中では、ちょっと有名なオジサンです。みんなもきょう教わったことができるようになれば、将来ファイターズの選手になれるかもしれない。これからも毎日の練習を楽しんでください」。小さな活動の一つ一つが球界の未来につながっているのだと実感した。

野球教室の最後にあいさつする木田二軍監督