高校野球
2023/07/18 20:35

立命館慶祥が猛打爆発10得点! 4番・佐藤哲がソロ弾含む4安打3打点【南北海道大会】

四回1死、左越え本塁打を放つ立命館慶祥の4番・佐藤哲(撮影・熊谷洸太)

■全国高校野球選手権南北海道大会第3日(7月18日、札幌円山球場)
▽1回戦 立命館慶祥10-0札幌白石※六回コールド

公式戦初アーチは四回 外角高めの直球捉え左翼芝生席へ

 主砲が最高の状態で、最後の夏を迎えている。立命館慶祥の4番に座る佐藤哲平三塁手(3年)がソロ本塁打を放つなど、4安打3打点と猛打を振るった。札幌支部予選でも打率6割を記録するなど、調子はうなぎ上り。初戦を大勝発進した佐藤哲は「次も勝って、エスコンでやって、甲子園に向かっていきたい」と意気込んだ。

 打った瞬間だった。5-0の四回1死、佐藤は2ストライクからの外角高めの直球を振り抜いた。甲高い打球音を残した白球は、きれいな放物線を描いて左翼スタンドの芝生に落ちた。高校通算8本目のアーチは、公式戦初となる本塁打となった。「2ストライクから対応できて良かったです」と笑顔を見せた。
 

四回1死、公式戦初本塁打を放ち、笑顔で生還する立命館慶祥の佐藤哲


横山監督「積極的に振っているのが結果につながっている」

 この日は他の3打席でも快音を響かせるなど、4打数4安打の大当たりだった。コンスタントに結果を残す4番に横山蔵人監督(62)も「いい選手ですね。積極的に振っているのが結果につながっている」と目を細めた。

自分にあった練習法

 好調の要因は、3年間で自身の打撃を構築できたことにある。不調に陥る際の要因もしっかりと把握しており、毎日の打撃練習でのチェックは怠らない。「(打撃での)確認事項がしっかりできている」と、朝練ではティースタンドで行う「置きティー」や、放課後の打撃練習でも多彩な種類のティー打撃を敢行。自分に合った練習法が確立できているからこそ、調子の波を抑えることができている。

 「毎日練習で同じことをやっている。それをしっかり1個1個まじめにやろうと思っている。気持ちのぶれないところが打てている要因かなと思います」。

左右の投手によって立ち位置調整

 また、右打者の佐藤哲は左右の投手によって、打席の立つ位置を変える。左投手と対するときは外から内へ鋭角に入ってくることが多くなるため、後ろ側の足である右足を普段よりも半歩ほど、ホームベースから離して立っている。「右中間からセンターに打ち返すイメージで打席に立っているので、引っ張ってもレフトにしっかり飛ぶのかな」と、この日に放った左投手からの一発も、まさにイメージ通りの打撃だった。

昨秋の全道はコロナ感染で準決勝に出場できず

 完全燃焼を目指す。昨秋の全道大会では準決勝のクラーク戦で敗れたが、佐藤哲を含む主力が新型コロナに感染し、試合に出場することができなかった。40度以上の高熱が出たこともあり、横になりながら音声のみでチームメートの戦いを聞いていた。「この夏は絶対にその借りを返す気持ちで練習してきたので、チーム一丸となって頑張りたいと思います」。強打のチームの中心には、頼りになる4番がいる。

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