今川 衝撃弾の万波をリスペクト「負けられない気持ちもある」
22日からペナントレース再開 敵地・神戸で全体練習
道産子スラッガーが後半戦のキーマンになる。日本ハムの今川優馬外野手(26)が20日、ほっともっとフィールド神戸で行われた全体練習に参加。キャッチボールやフリー打撃で汗を流した。チームは現在10連敗中と苦境に立たされているが、オールスターブレークを挟んで心機一転を図る。最下位からの大逆襲へ向け、背番号61は静かに爪を研ぎ澄ます。
けがから復帰後は快音なし 8打数無安打4三振
真っ黒に日焼けした肌がファームで過ごした時間の長さを物語る。左すねの骨挫傷を乗り越え、15日の西武戦で約2カ月半ぶりに1軍の舞台に復帰した。大型連敗中のチームを救う存在として大きな期待を寄せられるも、快音は響かず。カムバック後は8打数0安打、4三振と不本意な結果が続いた。
休日返上で繰り返したスイング 連敗脱出へ「チームの勝利に貢献したい」
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つかの間の球宴期間を、休息にあてる選手は多い。だが、今川はいても立ってもいられずにバットを握りしめていた。「この期間ぐらいしか、野球から離れる機会もないと思ったんですけど、気づいたらバットを振っていました。(前半戦の)終わりが良くなかったのでモヤモヤもあって。結果を出して何とかチームの流れを変えたいと思って試合に臨んでいたので、休み中もずっと悔しくて」と無我夢中でスイングを重ねた。
「それがストレス発散になりました」と表情はスッキリとしている。休日返上の自主練習でリフレッシュは完了。「10連敗していて得点力という部分がすごくキーになると思う。僕はバッティングの選手だと思う。長打を増やしていければ得点力は上がる。長打を打つべき選手がしっかり役割を果たして、チームの勝利に貢献したいです」と並々ならぬ闘志を燃やす。
球宴で躍動の万波から刺激 夢舞台は憧れではなく目標
テレビで観戦した球宴では、チームメートの万波から大きな刺激を受けた。19日の第1戦で初打席初本塁打の離れ業をやってのけた同僚を心からリスペクトした。「一人で見ながら『すげーっ!』て言って興奮していました。本当にすごいなって思うし、ずっと尊敬しています。あいつには負けられないなって気持ちもあります」。万波は20日の第2戦でも本塁打を放つなどMVPを獲得。ポジション争いで先を行く年下の存在がモチベーションを高めてくれる。
野球人にとってオールスターは夢の舞台。憧れではなく現実の目標として、一流が集うフィールドを目指す。「一度でも立てればすごいところ。自分もいつかはあの舞台に…、立つだけじゃなくて活躍できるようになりたい。来年、チャンスをつかめるように頑張ります!」。屈託のない笑顔の奥に、情熱を宿している。