神戸でのオリックス戦を終えたチームは２４日、次なる戦いの舞台となる仙台へと向かった。伊丹空港で選手たちを見送った記者は、別ルートで北海道へ移動。新千歳空港でスーツケースの受け取りを待っていると偶然、ポンセと遭遇した。

　右腕は２３日に、約３カ月半ぶりの１軍復帰登板を果たしたばかり。英語がからっきしの記者は、いたわる言葉をかけることもできず、無言で会釈することしかできなかった。あいさつに気付いてくれたポンセは、頭をぺこりと下げると柔らかな笑みを浮かべた。グラウンド外でもナイスガイなのだ。

　前日の登板後には、こんな一幕もあった。連敗脱出に貢献できなかった悔しさもあったのだろう。試合後は無言を貫き、一度バスへ乗り込んだ。だが数分後に降りてくると、自ら報道陣の元へ出向いて取材に対応。沸き立つ怒りや複雑な感情を胸に収め、言葉を紡ぐ姿が印象的だった。

　昨季ノーヒットノーランを達成した豪腕の活躍なくして、チームの逆襲は考えにくい。記者の英語力では直接伝えられないが、次戦の快投を心から願っている。